1906(明治39)年、哲学館大学(現東洋大学)開設を記念して建設されたのが「哲学堂(四聖堂)」です。のちに「哲学堂公園」と称されるようになりました。
哲学堂公園(東京都中野区松が丘1-34-28)は、井上円了の哲学観を具現化した公園です。真理を追究する場として受け継がれている世界唯一の庭園と言えるでしょう。
園内には、円了がデザインしたユニークな建造物、石造物、地像、植物、空間が「77場」として配置され、一般の方たちにも哲学の世界を親しみやすいよう造られています。
その起源は、円了が世界旅行でイギリスを訪れた際に感じた“心と体を養う”という理想社会への思いにあります。円了は、この哲学堂公園を「精神修養の公園」として位置付けていました。哲学の用語は知らなくても、園内を歩くことで哲学が身体にしみ込んでくる“心を養う”空間をあなたも歩いてみませんか。
サイト哲学堂公園
哲学堂公園の正門にあたり、妖怪門とも
呼ばれています。右に天狗、左に幽霊の
彫刻像を配置。瓦当には円了のデザイン
で「哲」の字がモチーフとして使用されて
います
東西の哲学者・四聖(釈迦・孔子・ソクラテス・カント)を
祭るもの。この四聖堂から哲学堂公園が始まりました