大学デビュー戦となった岩壁杯8大学対校選手権大会では、東洋大学記録を更新し2位に。
写真提供:東洋大学スポーツ新聞編集部
東洋大学陸上競技部は、箱根駅伝をはじめとする長距離、競歩の分野で輝かしい成績を残してきたが、短距離においては、これまでも成績を残してきたものの、まだまだこれからという段階だ。
そんな中、今年、この短距離部門に新たな風が吹き始めた。
2014年4月、日本武道館で行われた入学式。陸上短距離100mで日本歴代2位となる10秒01のタイムを叩き出した桐生祥秀選手(法学部企業法学科)が新入生と肩を並べた。
「東洋大学には世界で闘う経験を積んできた先輩アスリートがたくさんいる。自分自身にはまだ、世界と勝負する実力はないと思っているが、身近にいる先輩たちから話を聞いて、成長していきたい」と桐生選手は意気込みを語る。ともに練習する選手たちにとって、桐生選手の存在は大きな刺激になるだろう。
また今年から、日本陸連男子短距離副部長を務める土江寛裕准教授(法学部企業法学科)が、本学短距離部門のコーチとして就任。土江コーチはかつて二度の五輪や数々の国際
競技に出場し、コーチとしても北京五輪で男子400mリレー銅メダルの快挙に貢献してきた。
この二人が加わり、団体リレーでの大学日本一を目標に掲げ、世界に通用する選手の育成に注目が集まる。
活動拠点となる川越キャンパス。傾斜路でスピード感をつかむ。
設備面では、練習場である川越キャンパス陸上競技場に、スピードアップやスタミナ向上を図るアップダウンの傾斜路が新たに完成し、環境もサポート体制も充実している。
TUジャージに袖を通した桐生選手は「大学では一からスタートする気持ちで、強さを求めて結果を残し、恩返しがしたい」と語り、さらなる進化に期待が高まる。2016年のリオ五輪、そして2020年東京五輪の舞台に立つ夢に向け、チームの総合力で「日本新記録」へ挑戦する。