指導教員: 寺田 信幸
メディカルロボティクス研究室[Medical Robotics Laboratory(MRL)]は医学と工学の新しい融合を目指している研究室です。医学的な情報を工学の機械にフィードバックし、それらを融合させることを主な研究テーマとしています。
健康管理を行う上で必要となる生体情報(呼吸・心拍・体温・血圧など)を日常的測定出来る、ユビキタスな装置の開発を目指し研究を行っています。
血液中に存在する血小板には血管壁が傷ついたときに、損傷箇所を修復するシステムが備わっています。この「血小板凝集機能」を測定することによって脳梗塞や心筋梗塞といった血栓症の予防、早期治療が可能になるとされています。本研究室では極少量の血液で、より簡易に血小板凝集機能を測定するためのセンサ開発を目指しています。
QCM法を用いた血小板凝集機能測定
高齢化社会を迎えるに当たり、遠隔健康管理ロボットによる見守りシステムの研究開発、人の心を読むロボットの開発に向けた音声解析技術の確立を行っています。
人の声を認識して、住宅の照明の消灯や、ブラインドの昇降などの家電コントロールを行います。また、音声認識技術によりその時のユーザー感情に応じ色調を変化するとともに、応答音声の発話を行います。
リアルタイム感情モニタリング
脳は活動にともない様々な機能を果たしています。その時脳のどの部分がいつ活動しているのかを、脳波計や光トポグラフィを用いて様々な場面における脳活動の計測を行っています。
光トポグラフィによる脳活動計測
自然界に生息している昆虫の、複雑かつ巧妙なメカニズムである生態機能を模倣する事を「バイオミメティクス」と言います。本テーマでは、蚊が吸血時に用いる吸血ポンプやその制御メカニズムを解明し、μTASや無痛針などの医療分野への応用を目指しています。
蚊の吸血機構の応用