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BNERC:インタビューシリーズ Episode 1007

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スペシャル・インタビュー

Episode 1007
英国・オックスフォード大学 博士後期課程学生
カーウェイ・ソウさん

Ms Karwei So and Prof Toru Maekawa
Karwei Soさんと前川透センター長

オックスフォード大学の博士後期課程の学生であるMs Karwei Soが「日本学術振興会サマープログラム2015」の一環として、バイオ・ナノエレクトロニクス研究センターで、「新規カーボンナノ構造の創成」に関する共同研究を実施しました(2015年6月16日~ 8月18日)。

本共同研究を契機として、今後、オックスフォード大学材料科学グループと連携して、3つの共同研究を実施することとしました。

1. 磁性バッキーペーパーの作製

2. 磁性バッキーペーパー表面の生体分子修飾およびターゲット細胞の捕獲

3. 磁性カーボンナノ構造体のマニピュレーション(ナノロボティクスの創成)

自己紹介と大学の紹介をお願いします。

Kimono

こんにちは、私はKarwei Soといいます。イギリス・オックスフォード大学材料科学部の博士後期課程の2年です。物理科学研究委員会(EPSRC)の資金援助により、3年半の予定の博士後期課程の研究を進めています。Nanomaterials by Designグループに所属していて、指導教員はNicole Grobert教授、副指導教員はFrank Dillon博士です。ダラム大学で化学を学び、博士前期課程を修了しました。4年のプロジェクトで結晶学を学んだことで、原子レベルの研究に興味がわいてきました。

オックスフォード大学は、英国で一番古い大学ですが、正確な創立年は分かっていませんが、1096年に講義が行われた証拠があります。オックスフォード大学やダラム大学、それにライバルのケンブリッジ大学は、世界でも数少ないカレッジ制度を導入している大学です。オックスフォード大学には38のカレッジがあり、私は大学院生のみを受け入れるウォルフソン・カレッジに所属しています。カレッジと他の大学での学生寮との違いは、カレッジは学生によって運営されていることです。入学者選抜や内部規則、行事などを自分たちで取り仕切っています。またカレッジでは、学部生の個別指導や講義も実施しています。

研究テーマは何ですか?

私の現在の研究は磁性金属で充填されたカーボンナノチューブ(CNT)を作ることです。CNTに関しては何年間にもわたり多くの研究が行われてきましたが、磁性金属の充填はCNTの新しい可能性を広げることができます。また、磁性金属によるCNTの充填が様々な機能を制御したり活用するための新しい指標となりうるため、私の研究自体を興味深いものにすると信じています。例えば、磁性金属による充填は外部磁場によるCNTの位置制御を可能にしますし、ガンの温熱治療から磁気記憶素子に至るまで多くの応用が想定されます。

なぜ科学者になろうと思ったのですか?

子どもの頃から好奇心が強くて、特に「なんでこうなるのか、どうしたらこうなるのか」ということをいつも疑問に思っていました。そんな好奇心がそのまま科学、特に化学に対する探究心となり、学部での研究を進めることで、さらに大学院で学びたいと思うようになっていきました。ナノテクノロジーは比較的新しい分野ですが、すばらしい技術革命をもたらすような可能性を秘めています。このような小さい物質をコントロールするということはとても刺激的で、最先端科学の研究に取り組めることを楽しんでいます。

あなたは日本学術振興会(JSPS)サマープログラムのフェローとして選ばれて、2ヶ月BNERCで研究を行っていますね。日本での、またBNERCでの生活はいかがですか?

まずは、日本に滞在してBNERCで研究するすばらしい機会を提供してくださったJSPSとブリティッシュ・カウンシルにお礼を申し上げます。サマー・プログラムを通して出会ったみなさんはとても優しくていろいろと教えてくださいました。新しい友人に出会い、新しい経験をして、本当に素敵な思い出ができました。もっと長く滞在できたらと思っています。日本での生活はとてもすばらしく、一生の思い出になりました。新しい研究のアイデアの創出につながるような人々に会い、刺激を受けることができて本当にラッキーだと思っています。

2014年にBNERCが開催した国際シンポジウムで研究成果を発表されましたね。いかがでしたか?

Symposiumはい、2014年11月にBNERC主催の国際シンポジウムで発表しました。このときが初めての来日で、1年生の時の研究である高品質かつ大量に鉄充填カーボンナノチューブを生成するための生成条件の最適化に関して発表しました。BNERCを初めて訪問して、私の研究に必要な最先端の施設や機器が設置されていることに驚きました。また、他の研究者の発表もすばらしく、ぜひBNERCで研究をしたいと思うようになりました。  

研究者としての夢は何ですか?

まずはこの夏始まったBNERCとの共同研究を継続していくことですね。本当に興味深い研究で、どんなすばらしい結果がでるか今から楽しみです。オックスフォードに戻って、まずは異なる金属充填について調査し、私の作成したカーボンナノチューブの特性の更なる改良を進めるつもりです。また、カーボンナノチューブの細胞毒性だけでなく私の材料である磁性金属充填カーボンナノチューブに適したさらなる応用の探索も進めていきたいと思っています。博士後期課程を修了した後のことはまだまだ分かりませんが、最先端の科学の研究を続けていくことは間違いありませんね!

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