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3夜連続緊急シンポジウム 第3日目「福島原発による放射線問題―放射線に関する基礎知識と健康問題を考える」を開催

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シンポジウムの写真13月11日に起きた東日本大震災後、多くの方々がいま漠然と感じている不安に対して、正しい認知と理解のための一助になることを願い、東洋大学では、4月 26日(火)・27日(水)・28日(木)の19時~21時、白山キャンパス井上円了ホールにて3夜連続の緊急シンポジウム「東日本大震災にみる諸問題を考える」を開催した。

第3日目、28日(木)のテーマは「福島原発による放射線問題―放射線に関する基礎知識と健康問題を考える」。
東日本大震災後、さまざまな問題を深刻化させている大きな要因には、やはり原発事故が引き起こされたことにあるといえるだろう。原子炉そのものの損傷に加え、大気・土壌・地下水・海洋等の汚染が大きな社会問題となり、ことに「放射線」に関して、私たちは不安を募らせ、ときには「風評被害」までも引き起こしているのが実態だ。
最終日のシンポジウムでは、本学理工学部・生命科学部の科学者4名が多くの人々の関心が高い「放射線と健康」に関する知識を分かりやすく解説。一般の方、学生など約500名が参加した。

シンポジウムの写真2プレゼンテーションでは初めに、放射線についての客観的な認識を確認。混同されて使われることが多い「放射能」と「放射線」、よく目にするようになった単位「ベクレル」「シーベルト」などについて、放射線の理解に必要な言葉の意味を本橋准教授が解説した。
また、山崎准教授は東京における放射線量の推移や日常生活における放射線、およびそこから受ける被ばく量をグラフで説明。実は、震災後、急激に放射線が上昇したとされるその数値よりも、歯科医療におけるX線撮影の被ばく線量の方が圧倒的に高いことなどが示された。

加藤教授からは、とくに放射線問題であわせて危惧される「発がん」の心配について、がんを生じさせるメカニズムを解説。放射線による遺伝子損傷だけでは、容易に発がんするわけではないことを説明し、がん発生のリスクは、飲酒や喫煙、肥満というような日常生活への配慮の方が重要であることを述べた。
また、矢野教授は、発がん物質によりDNAが損傷を受けるイニシエーション段階と、良性腫瘍細胞に成長していくプロモーション段階の抑制について解説。さらに発がん因子を抑制する食品由来の機能性素材に言及し、がん予防に有効な食品群などを紹介した。ここでは放射線によるがんの心配は極めて低く、日常生活とくに食事の重要性を伝えた。
それぞれのプレゼンテーションからは、放射線被ばくが生体に与える影響を改めて正確に理解する場となった。

シンポジウムの写真3プレゼンテーションタイトルは以下のとおり。

  • 「放射線とは何か―放射線とその測定原理」
    理工学部准教授 本橋 健次(原子・分子物理学)
  • 「日常生活と放射線 ―被爆線量の考え方」
    理工学部准教授 山崎 享子(健康科学)
  • 「放射線と健康被害―発がんリスクと放射線」
    理工学部教授 加藤 和則(腫瘍生物・免疫学)
  • 「発がん予防と治療―食品による機能性素材を用いて」
    生命科学部教授 矢野友啓(腫瘍病態制御学)

会場との質疑応答
コーディネーター 生命科学部長 大熊 廣一(生命科学)

会場からは、「被ばく量のデータの読み方」「放射線を浴びた物・人からの影響」「放射線を浴びた作物からの影響」などの質疑があがった。
〔写真右:シンポジウム終了後も、会場に残った聴講者の方々からシンポジストに次々と質問が。〕


3夜連続で開催した当シンポジウムにはあわせて約1,450名にもおよぶ参加者がありました。多くの皆様の高い関心を実感するとともに、本学では今後も、ともに諸問題を考えるこうした機会を設け、教育研究と社会貢献を繋げてまいりたいと思います。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

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