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【最新刊】公民連携白書2019-2020

コミュニティの合意形成

 

東洋大学PPP研究センター 編著

本書は、2006年度に、東洋大学にPPP(Public/Private Partnership)専門の社会人大学院公民連携専攻を開設して以来、全国の関係者に多くの事例や論考を提供することで、政府と市場のあり方の国民的議論の一助とすることを目的として毎年発行しており、今回が14回目の発行となる。
 
連続して発行することは決して容易なことではないが、14回目を迎えることができたのは、PPPの推進のためにご後援いただいている機関、ならびに、本書を楽しみにしてくださっているすべての読者、また、企画段階から尽力いただいている時事通信出版局の永田一周氏の支援のおかげであることは言うまでもない。この場を借りてあらためてお礼申し上げたい。
 
今回は、第Ⅰ部の特集テーマを「合意形成とPPP」とした。少子高齢化、人口減少、インフラ老朽化といった過去になかった環境変化に見舞われている地域の現場では、新規投資の抑制、公共施設統廃合・複合化、新たな維持管理手法の導入、PPP/PFIの導入、公的不動産の活用、住民負担の適正化など多くの手法を組み合わせて難局を乗り切ろうとしている。その際のカギを握るのが住民の合意形成である。公共サービスが住民の幸福のために提供されるべきことは言うまでもないが、その持続性を維持するための提案が住民によって反対され、結果的に持続できなくなるという矛盾が起きかねない。以前より、ごみ焼却施設などのいわゆる迷惑施設の立地において顕在化していた合意形成の難しさが、近年、人口減少時代を迎えてすべての分野に広がった感がある。ともすれば、行政の役割としてしがちであるが、大学にも民間にももちろん市民にもそれぞれの役割がある。
 
本白書においても、この問題を正面からとらえて解決のヒントとなるべく各界の執筆者がそれぞれの担当領域で執筆することとした。ドイツ、米国の海外事例、富山市、宮代町の国内事例を軸に、東洋大学の研究者がそれぞれの専門分野からアプローチしている。いずれも、官民の関係者の参考にしていただける論文として自信をもってお勧めするものである。
 
第Ⅱ部は、「PPPの動き」である。まず、序章として、PPP研究センター長の根本祐二が「近年のPPP政策の展開」を執筆した。2019年6月のPPP/PFI推進アクションプランを軸に最新の政策の動向を紹介している。第1章以降は、公共サービス型、公共資産活用型、規制・誘導型のPPPの3分類に沿って整理した後、PPPを取り巻く環境とPPPの各分野での動きを整理している。紹介している事例は、例年通り、時事通信社iJAMPからの情報を元に取り上げた。対象期間は、2018年9月~2019年8月を対象としている。事例数は、 869件に上り類書の中では圧倒的に多数の事例を紹介している。
 
是非多くの方々に本書をご一読いただき、参考としていただければ幸いである。

 

2019年10月

「公民連携白書」執筆者の代表として根本祐二(東洋大学)