みなさんに身近な文法、そして文法に付きまとう例外についてお話します。18世紀半ばに、今でも私たちが習っている英文法が成立し、学校で習う文法は「規範文法」=「学校文法」と言われています。規範文法は、「英語はこう話すべき」「こう書くべき」というように、規則からの逸脱は許されません。しかし、250年も前に成立した規範文法は、特に話し言葉においては現代の英語と合わないところがあり、批判され続けています。文法規則は3,500ほどあると言われていますが、この規則からはみ出るものを「例外」といいます。“例外のないルールはない”ということわざがあるように、英語は例外が多い言語です。文法は人間が使うものなので、寸法(メジャー)ではありません。言葉は厳格な規則が少ないため、例外が生じるのです。ところが、例外は周辺的な問題として捉えられ、文法書でも例外が扱われることはあまりありません。例外は、説明がつかないため例外として取っておいたり、規則を守るために必要になったりします。例外の効用として、まず規則の精度をあげるのに役に立ちます。次に、規則をrevise(修正)、reconsider(再考)、reconstruct(再構成)する可能性があります。さらに、例外を考えることによって、表面には見えない法則を探ることができます。例外の存在が文法規則にどのような影響を与えているのかを考えることは、文法を考える上でもとても大切なことです。文法書にも「ただし書き」で例外が記載されているので、ぜひ注目して読んで、「規則」と「例外」について関心をもってみましょう。

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鈴木 雅光教授文学部 国際文化コミュニケーション学科

  • 専門:英語学、英文法
  • 掲載内容は、取材当時のものです