言語学の中には、音声学、音韻論、形態論、統語論、意味論、語用論といくつか主要な研究領域があります。国際文化コミュニケーション学科では英語、そしてそれ以外の外国語を学んでいますが、母語以外の言語を学ぶことは楽しいと感じる一方で、単語の記憶に特に苦労をする人が多いのではないでしょうか。例えば、「an irrepressible curiosity」という単語を初めて見た人には、その意味の見当がつかないかもしれません。しかし、言語学の一分野である「形態論(morphology)」を学んだ人には、単語が「ir + re + press + ible 」と4つのパーツから成り立っていることが分かります。一つ一つの意味を考えていくと、「irrepressible」が「押し返されることができないような」の意を表し、「an irrepressible curiosity」が「抑えきれない好奇心」という意味になることが分かります。このように、未知の語(unknown words)や、なじみのない語(unfamiliar words)に遭遇しても、形態論の知識があればその語の意味を見いだせることがあります。単語だけに限らず、物事一般に対して、見方や発想を変えてさまざまな視点からアプローチをしてみることは、言語学研究、そして学問一般において大事なことです。「音声学(phonetics)」や「音韻論 (phonology)」に関しては、例えば英語の単語は、語尾が「e」の母音で終わる習慣がなく、「i」または二重母音の 「ei」で発音をします。「くしゃみをする」は「sneeze」ですが、この単語が分からなくても、「音象徴(sound symbolism)」の知識があれば推測できるのです。音声には「こういった音声の組み合わせを聞くと、これがイメージできる」といった象徴性があります。調べてみるとそのからくりが分かりますので、ぜひ興味をもって学んでみましょう。

pf-takahashi.jpg

高橋 雄範教授文学部 国際文化コミュニケーション学科

  • 専門:英語学
  • 掲載内容は、取材当時のものです