社会人経験を経て、ミャンマーから留学してきた経営学部経営学科のPhyo Pyaye Sone Lwin(ピョー ピエッ ソン ルイン:通称ピー)さんは、オープンキャンパスに訪れ、東洋大学が大好きになったと言います。なかでも一番好きなのは、世界各国の人たちと仲良くなれるマルチカルチャーな環境だそうです。現在4年生のピーさんは卒業後、日本企業に就職する予定で、東洋大学で学んだマーケティングの知識やスキルを活かし、日本とミャンマーの架け橋となるビジネスを立ち上げることが、将来の目標です。

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オープンでマルチカルチャーな環境が魅力

親戚が日本に住んでいて、いい国だと聞いていたことから日本に興味を持ち、ミャンマーではヤンゴン外国語大学で日本語を学びました。卒業して、一度は貿易会社で秘書として働くうちに、自分は社会のことを何も知らない、もっといろいろなことを学びたいという気持ちが強くなっていきました。そこで、以前から憧れていた日本に留学してビジネスを学ぼうと決意し、会社を辞めて日本に渡りました。

来日して、まず2年間は日本語学校で日本語を学び直しました。外国語大学で日本語を学んではいたものの、社会人になってからは日本語を学ぶことも使う機会もなく、すっかり忘れていたのです。

そして「日本でビジネスを学びたい」という私の希望をかなえるには東洋大学がよいと、日本語学校で勧められ、オープンキャンパスに参加してみました。キャンパスを訪れてみると、施設や環境が素晴らしく、雰囲気も良くて、すぐに気に入りました。他の大学と比べても、外国人留学生対象の奨学金や授業料免除など、サポート体制が充実している点も魅力でした。

実際に東洋大学に入学してみて、一番気に入っているのはマルチカルチャーな環境です。留学生が多く、キャンパス全体がオープンな雰囲気で、友だちが作りやすいと感じます。英語で行われている授業も多いので、日本語を母国語としない留学生にとってはありがたいですね。

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マーケティングを通じて国ごとの違いを知る

経営学科に入学し、1、2年では、経営、財務、会計、人事、組織論、マーケティングなど、ビジネスに必要な基本を全て学びました。社会人のときに、何もわからないままやってきたことが、すべて理論的に理解でき、より興味がわいてきました。社会人経験があったからこそ理解も深まったのだと思います。

ゼミでは、マーケティングを学んでいます。具体的には、Eye Trackingという技術を使って、いかに消費者の購買意欲を高めるかを研究しています。Eye Trackingとは、人の目の動きを解析することで、人がどこを、どのように見たのかがわかる技術です。例えば、あるwebサイトに訪れた人が、どこを見たのか、どのように改善すればもっと見てもらえるようになるのか、また、見るだけではなく購買してくれるのか、といったことを研究します。

こうした研究をもとに、私の出身国のミャンマーに進出している日本企業のwebサイトについても分析しました。国によって嗜好するものや購買スタイルが違うことが、Eye Trackingを駆使することで分析できるのは、とても興味深いですね

日本とミャンマーの架け橋となりたい

留学で一番の収穫は、コミュニケーション能力が高まったことです。私はもともと引っ込み思案でしたが、黙っていては誰も助けてくれません。そのため、自然と自分から声をかけて友だちを作る努力をするようになっていきました。東洋大学には英語で開講されている授業が多くあり、そこでは、日本人学生はもちろん、マレーシア人、ベトナム人、インドネシア人、フィリピン人、フランス人など、多様な国籍の人たちと知り合うことができました。文化も言葉も異なる国の人たちと友達になれたことで、いろいろな考え方に触れて刺激を受け、自分も成長できたと思います。

卒業後は、日本企業から内定をいただき、東京で働くことが決まっています。そこで経験を積んで、将来は自分でビジネスを立ち上げたいと考えています。日本には、素晴らしい商品やサービス、システムがたくさんあります。それらを母国のミャンマーにも紹介して、母国の発展に貢献できればと思います。大学で学んだことや、実社会で身につけた知識を活かし、日本と母国のミャンマーの架け橋となれたらいいですね。

日本がなぜ発展できたのかを学んでほしい

留学は、冒険であり、新しいことへの挑戦です。留学生を受け入れる国はたくさんありますが、私は日本を一番お勧めします。日本には素晴らしい文化があります。日本人の礼儀正しいところや他人を気遣う態度が、私はとても好きです。また、仕事に真面目に取り組む姿勢は、日本でしか学べないものだと思います。実際に日本に来てみれば、なぜ日本がここまで発展できたのか、その理由がわかります。これから留学を考える方々には、日本で学び、その経験を自分の人生で活かしていけるようにがんばってほしいですね。

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私の好きな日本の言葉

ありがとう

一番好きな言葉は「ありがとう」です。ミャンマーでは、家族や親しい間柄で「ありがとう」と言うと「よそよそしい」と思われますし、何かしてもらっても「当たり前」と思って、いちいち細かなことでお礼は言いません。でも、日本人が人に何かしてもらったときに見せる表情や動作がとても素晴らしいと感じました。なかでも「ありがとう」という感謝の言葉が大好きです。

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Phyo Pyaye Sone Lwin(ピョー ピエッ ソン ルイン)さん経営学部 経営学科 4年

  • 所属研究室:マーケティングゼミナール・李振先生
  • 出身国・地域:ミャンマー ヤンゴン市
  • 掲載内容は、取材当時のものです