もともと積極的に挑戦するタイプだったという総合情報学部総合情報学科の野口明日香さん。この4年間で“成長した”と思えるのは、「行動を起こすことは大事だと認識し、自ら行動を起こせるようになったこと」だと話します。東洋大学に入学してから、海外での農作業やオーケストラのボランティア活動をはじめ、「人を喜ばせること」を学ぶためのアルバイト、研究室でのアプリ作成など、数多くの経験を通して、希望していた職種での内定を得ることができました。

理工系と文系を学びたいから、この学部へ

私が在籍する総合情報学部総合情報学科は、理工系と文系を融合した学びを特長とするため、幅広い領域から学ぶことができます。高校生の頃はパソコンに触ることが好きで、「プログラミングを学びたい」という気持ちから、オープンキャンパスでは理工学部を見学したのですが、同じキャンパスに総合情報学部もあることを知りました。その後、学部を選ぶにあたり、総合情報学部について調べると、理工系以外の心理学や情報メディア学といった分野まで学ぶことができることがわかり、総合情報学部に進学しようと決めました。

総合情報学部で学ぶ領域はとても広いため、同じ学部の学生でも、研究室の選択によっては専門性がまったく違います。私はアプリケーション開発の研究室に所属していますが、どちらかというと、理系志向の学生が多く、学びたかったプログラミングの知識や技術も身に付きました。しかし、心理学の研究室に所属する友人が学んでいる内容はまったく別の分野で、プログラミングに触れることもありません。私は現在、ピアノの鍵盤アプリの作成に取り組んでいます。初めはアプリケーションを作成するなど、自分には難しいのではないかと思いましたが、研究を進めていくうちに、考えていたほどの難しさは感じずに作ることができ、自分でも驚くほどでした。卒業を前にした今、振り返ってみても、総合情報学部は理工系と文系の両方を学びたかった私には、最適な選択だったと感じています。

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海外ボランティアの経験が“気付き”をくれた

大学生活を送るなかでは、海外でのボランティア活動にも力を注ぎました。最初に参加したのは、2年生のときで、アイスランドの国際ボランティアでした。農作業や栽培のボランティアをいろいろな国から来た人たちと一緒に行うという活動で、英語は苦手なのですが、勇気を出して一人で飛び込んでみました。

メンバーは約10人。毎晩一人ずつ自国の紹介をしながら、お互いの国の事情を知ることができて興味深かったです。参加する前は、海外ボランティアには若い人が参加するというイメージを持っていましたが、実際には50代や60代の方もいらっしゃいました。イスラエルから来たおばあさんは、日本の着物に興味があるそうで、「あなたが振り袖を着ている写真を送ってほしい」と頼まれました。このボランティア活動を通して、私はボランティア自体に興味があるというより、「いろいろな国の人と交流することが好きなんだ」と、自分のことを1つ理解できたような気がしました。それからは本当に国際交流に夢中になり、卒業までに10カ国ほど訪れ、見聞を広げました。

3年生のときは、「UUUオーケストラ」というボランティアオーケストラに参加しました。私は中学生の頃に吹奏楽部でトロンボーンを吹いていた経験もあり、「1度もオーケストラを聴いたことがないフィリピンの子供たちに音楽を届けて、思い出作りの手伝いをしよう」という目的に感銘を受けたからです。全国から集まったメンバーと練習を重ねてフィリピンへ向かい、1日に学校を2〜3校回って、約10日間の演奏活動をしてきました。このオーケストラボランティアを通して、「どのようにしたら子供たちが喜んでくれるのか」を考え、披露し、反応が良いと自分たちも大きな感動を得られる、という経験をしました。この経験が、私にとっては将来の自分の目標を定めるきっかけになったと思います。

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「ものづくり」&「人を喜ばせる」仕事に臨む

大学での学びとボランティア経験を通じて、「ものづくり」と「人を喜ばせること」が好きだということが明確になりました。そこで、「人を喜ばせるサプライズやサービス」をモットーとしている飲食店でのアルバイトも始めました。アルバイトを通じて学んだのは、お客様をメニューで喜ばせたり、コミュニケーションで楽しませたり、サービスの工夫で驚かせたりといった、さまざまな“人を喜ばせること”でした。

内定先の株式会社ぐるなびには、希望通り技術職採用でシステムエンジニアとして内定をいただきました。私が、ものづくりが好きだということや、海外に関する話題をたくさん持っていること、「人を喜ばせること」が好きなこと、さらにはアルバイトを通じて食文化の知識も深まっていたことなどを評価していただけたのだと思います。

大学生活4年間を経て、私は「行動を起こすこと」の大切さを身をもって理解し、実際に自ら行動を起こせるようになりました。これからも興味を持ったことには積極的にチャレンジして、たくさんの人と出会い、その知見を仕事にも人生にも生かしていきたいと思っています。

野口 明日香さん総合情報学部 総合情報学科 4年

  • 内定先:株式会社ぐるなび
  • 所属ゼミナール:塩谷隆二研究室(アプリケーション開発)
  • 出身校:東京都立竹早高等学校

  • 掲載内容は、取材当時のものです