幼い頃から旅行に親しんできた赤山瑠里さんが、大学入学にあたり目指したのは「旅行業界で働くこと」でした。入学後、1年間の交換留学の目標がかなわなかった時は、「ならば日本でできることを」と、挫折を発奮材料に。その結果、いくつもの観光関連の資格を取得し、TOEICも400点台から730点へ大きくスコアを伸ばします。そうして最終的につかんだのは、当初から考えていた旅行業界からの内定でした。

長期留学を断念、だからこそ日本で頑張った

父が転勤の多い仕事で引越しが多く、新しい土地へ行くたびにいろいろなところへ連れて行ってもらいました。そのため、幼い頃から旅が身近な存在で、旅行が好き、英語も好きだし、留学もしてみたいという思いから、国際観光学科を選びました。

入学後は交換留学を目指して、英語力を高めるためにSCAT(現・LEAP)を履修。1年生の秋に、大学の交換留学の試験を受験。ところが結果は不合格。どうしても留学をあきらめきれず、私費留学を計画していたのですが、2年生になり、2年生の授業で旅行業務取扱管理者試験の勉強が始まると、「こういう授業を受けずに留学してはこの学科に入った意味がない」と思うようになりました。そこで、「今は日本にいてできることを一生懸命しよう」と気持ちを切り替えました。

その後、一度は不合格だった国内・総合旅行業務取締管理者試験にも再挑戦することにしました。試験に向けて、一緒に受験する仲間や一足先に合格した友人の応援が励みとなり、最後まであきらめないよう自分を奮い立たせて、頑張りました。その結果、合格することができたのです。さらに、国際観光学科ならではの世界遺産検定やAXESS検定などの資格試験にも挑戦しました。

また、日本にいても英語の勉強はできると証明したくて、TOEIC700点を目標に設定。勉強を重ねて毎月受験を続け、スタート時は400点だったのが、最終的には、念願の730点に到達することができました。

いろいろな資格試験に挑戦し、目標を達成していくなかで、やはり留学は体験しておきたいという思いが高まり、2年生の夏休みには2週間の短期留学でマルタ共和国へ。現地で学べただけでなく、「旅する」ことと「暮らす」ことの違いを実感できました。

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就職活動に大きく影響したインターンシップ

入学当初は、ただ旅行が好きだからという理由で旅行業界に憧れていましたが、国際観光学科で学んでいくうちに、旅行者とは直接関わらなくても、旅行を作るうえで大事な役割を果たしている会社があることを知り、興味を持ちました。旅行者の目に届かないところで、旅行業界と航空業界をつなぐ架け橋のような役割を果たし、結果として多くの旅行者を支えているという点に魅力を感じたのです。

3年生の夏には、東洋大学のGCCインターンシップ・プログラムによるJALグループへのインターンシップに参加しました。他大学の学生と共に研修を受けるなかで、さまざまな意見を聞くことができ、これまでの自分がいかに狭い輪の中で暮らしてきたかを思い知らされました。そして、もっと外に目を向けよう、多くの人の話を聞こうという姿勢が身につきました。インターンシップを経験したことで、旅行業界と航空業界をつなぐ架け橋のような役割を担いたいという思いは、さらに確固たるものとなりました。

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10年後は後輩から憧れられる存在へ

私はずっと「自分が何をしたいのか」を深く考えたことがなく、自分自身と向き合うことからも逃げていたような気がします。しなければならないことを後回しにしてしまう、悪い癖もありました。それが就職活動によって自分の将来について真剣に考えるようになり、周囲の意見も取り入れつつ、自分の未来像を描くことができるようになったのです。資格取得を目指した勉強でも、目的意識を持って全力で頑張らなければ、結果は付いてこないということを実感しました。旅行、英語、留学という、大学入学時に抱いていた思いをすべて実現できたのは、目標を定め、それに向かって全力を尽くせたから。今後もその姿勢を忘れずにいたいです。

赤山 瑠里さん国際地域学部 国際観光学科 4年

  • 内定先:株式会社アクセス国際ネットワーク
  • 所属ゼミナール:松園俊志ゼミナール
  • 私立春日部共栄高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです