法学部企業法学科での学びを通じて、論理的な思考力が身につき、一貫した論理に基づいて答えを導き出すことに面白さを感じたという松永圭右さん。在学中はボランティア活動やインターンシップなどの課外活動に積極的に参加し、社会とつながる経験を積んできました。そして芽生えたのは、「東京を世界一の魅力ある都市にしたい」という思いでした。

自ら答えを導き出す学びの面白さ

高校時代は勉強と部活の両立に苦労し、現役での大学進学はかないませんでした。そして、1年間の浪人生活を送るなかで、自分を見つめ、将来何をしたいのかをあらためて考え直したところ、「公務員になりたい」という目標が明確になり、法学部を志望しました。東洋大学を選んだのは、公務員対策講座が充実しているからです。法学部では、「自分で問いを見つけ、考え、答えを導き出す」という学び方が基本となります。そのためには、論理的思考力を身につけなければなりません。たとえば、裁判の判例を見れば、どの判例にも必ず、相手を説得する論理が貫いています。大半が「正解は1つ」とされてきた高校までの学習と違い、大学での学びは、一貫した論理に基づいて答えを導き出すことが求められ、そこに面白さを感じました。

20150605_03_02

社会とつながり、見えてきたこと

学部での学びだけでなく、私の大学生活は、課外活動にも積極的に参加することで充実したと思います。私が大学に入学したのは、ちょうど東日本大震災が起きた直後の4月のこと。「東北で何が起きたのか、今はどうなっているのか。自分の目で確かめたい」という思いから、学生ボランティアセンターに登録し、被災地の復興支援活動などに参加しました。たとえば、被災地の復興支援活動では、がれきの撤去をしたり、仮設住宅に支援物資を届けたりしました。その後は中越地震の被災地である旧山古志村での支援活動をはじめ、富士山の清掃、三宅島での植林など、いろいろな活動に取り組むうちに芽生えてきたのは、社会的に弱い立場にある方たちの助けになりたいという気持ちでした。そして、ボランティアセンターの学生代表を務め、社会とつながり、たくさんの人と関わり、ボランティア活動に取り組むなかで、行政でなければ実現できないことも多いことに気付かされました。

20150605_03_03

「東京」という都市に興味がわいた

所属した大坂ゼミナールでは、環境法に基づいて、東京都の環境政策について研究し、「東京」という大都市を見つめ、環境問題の解決策を探っていきました。さらに課外活動を通じて日本各地を訪れるなかで、「東京」という大都市のあり方を見つめるようになり、入学当初から漠然と目指していた「公務員」という目標は、「東京都の職員として働きたい」という具体的な目標へ定まっていったのです。

目標が明確になってからは、3年生の夏に東京都庁のインターンシップを経験。生活に密接に関わる水道事業の仕事に携わりました。どの方もみな「東京を世界一の都市にしたい」「すべては都民のために」という共通の思いを持って仕事と向き合い、その思いを実現するために自分のできる仕事を精いっぱいやり遂げようとする責任感の強さを目の当たりにして、自分もそのような方たちと共に働きたい、という気持ちが高まりました。

念願かなって、東京都庁の内定をいただき、今後はまず多くの現場で実戦経験を積み、いずれは政策の企画立案に携わることが、現在の私の目標です。「魅力ある世界一の都市・東京」を、この手でつくり出していけたらうれしいですね。

松永 圭右さん法学部 企業法学科 企業法務コース 4年

  • 内定先:東京都
  • 所属ゼミナール:大坂ゼミナール
  • 埼玉県立越谷北高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです