国際地域学部国際地域学科の出野結香さんは、同じ国際地域専攻の仲間たちとともに国際問題を深く学ぶうちに、世界における女性の月経について考え、そこに研究テーマを見出しました。社会に出てからも関わり続けたいと、就職先として生理用品メーカーを見据え、積極的に自己アピール。全力で取り組んだからこそ、面接でも自信を持って思いの丈をぶつけることができたようです。

ゼミ活動で固まった将来の夢

高校時代の留学経験を経て、英語を話す面白さに目覚めたことから、将来は海外で仕事をしたいと考え、入学当初は英語に関する授業にばかり夢中になっていました。ところが、「国際協力」や「地球温暖化」などの国際的な課題について深く学ぶうちに、自分にはもっと知らなければいけないことがあるのではないかと思えてきたのです。なかでも、1年次に「世界の女性の月経事情」について学んで以来、社会における女性の存在について考えるようになり、3年次の所属ゼミナールで訪れたウガンダでも、現地の女性を対象に、月経に関する調査を行いました。日本とは違い、あまりにも厳しい生活環境に驚いたのと同時に、自分がここまでのめり込んで取り組んだ「月経」という問題に対して、社会に出ても関わっていきたいと強く考えるようになりました。そして、それまで抱えていた「世の中に向けて何かを発信したい」という思いを、「女性のための生理用品メーカーで仕事をしたい」という具体的な夢として固めるまで、それほど時間はかかりませんでした。

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中身を見てほしい!と臨んだ面接

自分が働きたいフィールドが明確になってからは、ドラッグストアに足を運んで生理用品のメーカーを調べるなど、地道に情報を集めていきました。関心のある企業を絞り込み、入社試験に臨んだのですが、内定をいただいた大王製紙の場合は、数学のWebテストで、合格ラインギリギリでの通過でした。この危ない状況をしっかりクリアしないとやりたい仕事にも就けない、自分は何もスタートできない、と頭をよぎるのは不安ばかり。筆記試験だけで自分という人間を評価されたくない、中身を知ってほしいと強く思い、面接では、自分がこれまで打ち込んできた月経に関する卒業研究のテーマについて話し、将来は商品企画に関わりたいという思いの丈をすべて託しました。こうして人前で堂々と自分の意見を述べることができるようになったのも、ゼミにおけるグループ・ワークのおかげです。積極的に行動する力も、まぎれもなくゼミ活動で身についたもの。就職活動は相手企業を知るのと同時に、自分自身を見直す機会でもあったと感じています。無事に内定をいただけたのは、面接で思いきり本当の自分を出せたことが認めてもらえたからではないでしょうか。

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就活は自分を見つめ直すチャンス

東洋大学で過ごした4年間は、自分にとって貴重な時間でした。同じ目標を持った仲間が集い、切磋琢磨しながら自分自身を高めていく。そんな毎日は本当に刺激的です。私もいろいろな価値観に触れてきたからこそ、現在の自分があると思っています。就職活動さえも、今後の人生において大きく役立つ貴重な経験であるはず。就職活動は決して辛いものではありません。むしろ、自分を見つめ直すいい機会であり、未来を明るく照らし出すものではないでしょうか。興味のあることを、興味で終わらせない。そんな行動力が、人間的に成長させてくれるのだと思います。私自身、就職活動の期間にたくさんの人に出会い、話をすることで、相手の話を聞く姿勢を身につけ、社会人になるための覚悟ができました。これから入学してくるみなさんには、大学時代ならではの自由な時間を有意義に過ごし、やりたいことに集中して、自分の力を蓄えてほしいと思います。

出野 結香さん国際地域学部 国際地域学科 国際地域専攻 4年

  • 内定先: 大王製紙株式会社
  • 所属ゼミナール:松丸亮ゼミナール
  • 私立沼津学園桐陽高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです