経営学部会計ファイナンス学科のゼミで金融についての知識をさらに深めたことが、自身の将来像を別の世界に見出すきっかけとなった浦田晴貴さん。大好きな車に関わる仕事をしたいと決めてからは、迷いなく就職活動に励み、念願の業界に内定を果たします。文系でもものづくりはできる、経営の知識は車づくりにも生かせる、と憧れのフィールドに走り出す準備は万端です。

学ぶことで“違い”に気づけた

商業高校で簿記を学んだ経験もあって、経営学部の会計ファイナンス学科に進学しました。企業のお金の流れを理解する「会計」と、お金を運用する投資の仕組みなどを研究する「ファイナンス」を学びながら、将来は金融関係の会社に就職するんだろうなと漠然と考えていました。そんな思い込みが一掃されたのは、2年で入ったゼミがきっかけです。

里吉ゼミでは投資信託などの金融商品について、その本質を研究しました。銀行が一商品として扱う投資信託の側面を探るほど、そのメリットとリスクの大きさを知り、投資の奥深さが理解できました。けれど、知識を得ることと、そこに身を投じることとは別。ゼミの研究の成果は、「金融は自分が進みたい世界とは違う」ということへの気づきでもあったのです。そうして、「仕事をするなら自分の故郷で、そして好きな世界でがんばろう」と決意することができたともいえます。

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コミュニケーションで自分が変わる

ゼミで得られたものは、金融における知識ばかりではありません。活動の中でコミュニケーション力や積極性がじっくりと培われ、のちの就職活動に大いに役立ったように思います。自分は、もともと好きだった車やバイクに携わる仕事をしたいのだと気づいてからは、自ら行動を起こし、就職活動へと乗り出しました。大学が主催する企業説明会には積極的に参加し、訪問先の企業では、他大学の学生ともコミュニケーションをとることで多くの情報を得ることができました。

就職活動で特に印象深いのは、模擬面接の講師の方からいただいた、「毎日何ごとにも感謝しなさい」というアドバイスです。企業に対しても“自分のために面接をしてくださる”と感謝の気持ちを忘れるなということでしょう。コミュニケーションは大事なことだと感じていたので、そんな言葉も素直に受け止められました。本番の面接後にはメールなどで自然にお礼を伝えられるようになったことは、自分でも驚くほどの大きな変化でした。

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経営の知識を生かした車づくり

やはり好きなことへの意欲に勝るものはないのでしょう。希望していた地元就職、しかも一番進みたかった業界に決まって、本当にうれしく思います。振り返ってみても、流れに任せるのではなく、やはり自ら行動を起こすことが大事なんだと実感しています。私は文系ですから、理系出身者のように技術職に就くことはなくても、企業経営やマーケティング、そして会計とファイナンスという経営学部で学んだ知識を生かして、商品企画や広報などで車づくりに関わっていきたいと考えています。

もちろん、社会人として自分を磨き続けることも怠ってはなりません。合同説明会などで多くの企業人を目にして感じたのは、どんな場面でもしっかりと対応できる人は、周囲の人間を惹きつけ、「この人のいる会社に入りたい」と思わせる魅力を持っているということでした。自分もそんな人間になれるよう、これからも感謝の気持ちを忘れず、努力していきたいと思っています。

浦田 晴貴さん経営学部 会計ファイナンス学科4年

  • 内定先:スズキ株式会社
  • 所属ゼミナール:里吉清隆ゼミナール
  • 静岡市清水商業高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです