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2019年度哲学堂祭を挙行しました

2019年度哲学堂祭を挙行

2019年11月2日(土)10時00分から、東京都中野区の蓮華寺・哲学堂公園において2019年度哲学堂祭を挙行しました。

「哲学堂祭」とは、哲学の普及を願った本学の創立者井上円了の遺志により、毎年11月の第1土曜日に東京都中野区の蓮華寺・哲学堂公園において挙行するものです。11月2日の開催となった今年は、大学関係者や一般の方々など約100名が出席しました。 

 

哲学堂公園に隣接する蓮華寺で行われた墓前祭の後、哲学堂公園にある「四聖堂」に移り、哲学祭がとり行われました。冒頭に安齋隆理事長の挨拶、続いて井上円了の曾孫にあたる井上進氏による遺文の朗読、竹村牧男学長による「南無絶対無限尊」の三唱が行われました。

哲学堂公園にある四聖堂には、井上円了が哲学の「四聖」と崇めた釈迦、孔子、ソクラテス、カントが祀られています。この四聖を毎年順番に取り上げ、同じく哲学堂公園内にある「宇宙館」において記念講演が行われます。

今年度は「カント」をテーマとして、本学社会学部社会文化システム学科の柴田隆行教授が「カントと『現象の救い』」と題して記念講演を行いました。

記念講演「カントと『現象の救い』」

本講演では、人間の認識に対して独自の見解を述べ、近代哲学に最も影響を与えた人物とされているイマヌエル・カントについて、カント以前の哲学者の考え方を含めて解説をしました。

 

講演者の柴田教授は、「哲学は真理や本質の探究だとしても、日常私たちが触れている現象世界は、決して真実世界の影ではない。 問題はこの現象世界を如何にして正確に捉えるかにある。」と述べました。

この現象世界を、カントよりも前の時代の哲学者であるプラトンとアリストテレスは「理性」によって捉えることを重視していましたが、それに対しカントは理性も誤りうることを指摘し、原因は「感性」の軽視にあるとして感性の重要性を主張しました。さらにカントは、われわれ人間は、そのもの自体を認識することはできず、認識できるのは現象のみであると主張し、その上で現象をどう捉えるかを真剣に考ました。

また、柴田教授は、本学の創立者である井上円了の妖怪学も、カントの精神に基づくものであり、なんらか一方に偏する考えを徹底的に否定して議論を尽くし、物事を総合的にとらえる捉えることで、人間が本来求めるものは何かを明らかにしようとしたと述べました。

当日、哲学堂公園では「六賢台」「無尽蔵」などの通常は非公開となっている古建築物が公開され、円了の遺言によりふるまわれた甘酒やコーヒー、お茶を楽しみながら公園を散策する地域の方々が熱心に見学していました。

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