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ライフイノベーション研究所2021年シンポジウム「免疫と健康維持・増進」を開催【オンライン開催:11/20-12/4】

現代日本は、世界に類を見ない超高齢社会に突入し、その結果、がんと認知症の増加、介護給付金や医療費の増大等を引き起こしており、健康維持増進と生活習慣病等の慢性疾患予防等により健康寿命の延伸を図り、平均寿命と健康寿命との差を短縮させ、個人の生活の質を向上させることが今後の日本社会にとって最重要課題です。この目的にすこしでも貢献するために、東洋大学ライフイノベーション研究所が平成27年4月に設立され、食環境・運動・住環境を主体に健康寿命延伸に寄与する研究を日々行っています。
今年の本研究所のシンポジウムでは、「免疫と健康維持・増進」と題して、本学内外の免疫の研究者2人に、それぞれの立場から、免疫機能とその機能に立脚した疾病予防の可能性について講演をいただく予定です。
折しも、新型コロナウイルスのパンデミックが続いており、その収束に向けた取り組みが行われていますが、その中でも収束への大きなカギを握るのが免疫です。本シンポジウムが聴講者の皆様の免疫への関心につながれば幸いです。

ライフイノベーション研究所長
矢野 友啓
(東洋大学食環境科学部教授)

|開催概要

動画配信期間:2021年11月20日(土) ~ 12月4日(土)

  • 講演者の発表内容を動画配信いたします。
  • 講演者に対するご質問は、こちらのメールフォームにて2021年12月18日(土)まで受付いたします。
    後日、講演者に回答をいただき、質問者に返信いたします。
  • 本シンポジウムのお問合せ先:mllife@toyo.jp

|講演テーマ/講演者/講演概要/講演動画

「Paneth細胞αディフェンシンによる腸内細菌叢形成からみた健康と病気」
中村公則氏(北海道大学大学院 先端生命科学研究院 生命機能科学部門・細胞生物科学分野 自然免疫研究室 准教授)

腸には莫大な数の腸内細菌が共生しており、私たち宿主の健康状態に密接に関与しています。近年、腸内細菌叢の異常と肥満症などの生活習慣病、精神疾患など様々な病気との関係が知られてきています。腸内細菌叢に影響を及ぼす因子として食事などの生活習慣や様々な宿主因子が知られてきていますが、その制御メカニズムは未だほとんど不明す。小腸上皮細胞のひとつであるPaneth細胞は、細菌刺激の応答により抗菌ペプチドαディフェンシンを分泌し、病原体を直接的に死滅させることで、自然免疫の主要な役割を担っています。私たちはこれまでに、αディフェンシンは、病原体と日和見的に病原性を持つ常在菌に対し強い殺菌活性を示す一方、常在菌であるビフィズス菌や乳酸菌などには殺菌活性を示さず、宿主に有益な選択的殺菌活性により腸内細菌叢を制御する重要な因子であることを明らかにしてきました。
本発表では、αディフェンシンによる腸内細菌叢と宿主との共生機構の解明と、それを標的とした疾患の予防、治療に直結する新規先制医療シーズ創出への取り組みについて紹介します。


「ライフスタイルで変化する免疫応答能の可視化研究」
加藤 和則(東洋大学 理工学部 生体医工学科 教授 東洋大学生体医工学研究センター センター長)

新型コロナウイルスの感染拡大は、これまでの私たちの生活様式そして社会構造も大きく変えるほどの影響を及ぼしています。ウイルスに対して,私たちは“免疫”という防御メカニズムによって、感染を最小限に防いだり、身体から排除したりしています。その中でもナチュラルキラー(NK)細胞は、ウイルスやがんを認識して攻撃する中心的な役割を担っている細胞群です。このNK細胞の機能は加齢やストレス、食生活などのライフスタイルによって大きく変動することが知られており、健康維持や疾患予防の観点から様々な研究や商品開発が行われています。しかしながらNK細胞活性を測定するためには、放射性同位元素や白血病細胞を必要とするために、熟達した研究者および施設・機器が必要となっています。また血液の保存状態、リンパ球分離、標的細胞の培養状態などの測定環境要因でその測定値が異なり、客観的かつ絶対的な数値で免疫力を表示することができない欠点があります。そこで我々はこれらの課題を解決するために、全血のままで簡便且つ安定的にNK細胞の活性を評価できる解析システムの開発を行い、NK細胞刺激のナノ粒子 を用いることで免疫機能を、簡便な手法で数値化することに成功しました。
本講演では、新規に開発した免疫能簡便測定法を紹介するとともに、医療分野(ウイルス感染、がん等)のみならず、食品開発、介護等のヘルスケア産業分野への波及効果に ついても紹介します。


案内チラシ画像

本シンポジウムの案内チラシ(PDF)