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【受賞・表彰】一般社団法人 日本生理人類学会2019年度論文奨励賞(大上研究員)

ライフイノベーション研究所・大上安奈研究員(食環境科学部食環境科学科・准教授)が、
一般社団法人 日本生理人類学会の2019年度論文奨励賞を受賞いたしました。
(日本生理人類学会第81回大会において、2020年10月24日(土)にWEB(オンライン)方式で授賞式が行われました。)

 

今回の受賞論文「高齢者における膝伸展運動時の大腿動脈血流応答」(日本生理人類学会誌 24巻1号(2019年))は次のような知見を明らかにしています。


高齢者における体温調節能(皮膚血管拡張能や発汗機能)の低下は、加齢に伴う循環調節に応じた変化と考えられており、下肢→躯幹後面→躯幹前面→上肢→頭部の順で進行するといわれています。
本論文では、このような加齢に伴う体温調節能の低下と同様に、運動時における下肢の骨格筋血流量増大も加齢により抑制されるか否かを検討しました。
歩行やランニングでは、下肢全体の骨格筋を利用するため、全身の血行動態が大きく変化しますが、膝伸展運動では主働筋がほぼ大腿四頭筋に限定されるため、全身の血行動態の変化は比較的小さいです。
このような膝伸展運動を用いて、高齢者と若年者の大腿動脈血流応答を測定した結果、運動に伴う骨格筋量あたりの大腿動脈血流量の増大は老化により抑制されませんが、大腿動脈血流量増大を保持するための規定因子は加齢により変化し、高齢者は減弱した血管コンダクタンスを大きな昇圧応答で代償することが示唆されました。
このことは、同じ強度の運動を行なったとしても、若年者と比較して高齢者では、血管にかかる負担が大きくなっていることを意味します。


健康寿命延伸のための方法の一つとして、積極的な身体活動が推奨されており、
この研究成果は、高齢者にとって安全かつ効果的な科学的根拠に基づいた運動プログラム構築の一助となることが期待されます。
今後もライフイノベーション研究所の目標である健康寿命延伸に寄与する研究を推進していきます。