2023年度第1回GICセミナーを開催いたしました
東洋大学グローバル・イノベーション学研究センター(ToyoGIC)では、年間を通じて本学内外の研究者をお招きし、グローバル・イノベーション・ランキングのさらなる発展をめざした議論を展開しております。
このたび、下記の通り、今年度第1回となるセミナーを開催し、スペインのデウスト大学よりDavid Fernandez Rojo准教授にEUの難民危機に関する講演を行っていただきました。
日時:2023年5月08日 10:40-12:10
場所:東洋大学白山キャンパス 8202
主催:東洋大学グローバル・イノベーション学研究センター
担当:市川顕
参加者:14名
講演者:Dr. David Fernandez Rojo
デウスト大学法学部准教授
講演タイトル:EUの「難民危機」: アジア太平洋地域が直面するハイブリッドな安全保障課題への提言
(The EU “Refugee Crisis”: Lessons for Hybrid Security Challenges that the Asia-Pacific Region Faces)
<内容>
冒頭に欧州連合の目的や意義についてのお話があり、欧州連合の安全保障におけるアジア各国の役割や、東アジア3カ国・インドなどアジア諸国の特徴やEUとの関係、今後の難民への対応方法の転換についてご提言いただいた。さらに、片方のみならず双方にメリットが生まれる安全保障のあり方やその必要性についてお話しいただいた。約1時間のご講演後、質疑応答の時間では「ジョゼップ・ボレルが『ヨーロッパは庭のようだが、世界の他の地域はジャングルだ』と発言したことや、アジア・アフリカ諸国におけるヨーロッパの植民地化の歴史を考えると、EUは今も再植民地化の政策を考えていると思いますか」、「中国が力を増し、世界の舞台で疑う余地のない影響力を持つ中、EUはアジア諸国とのパートナーシップを強化するために外交政策をどのように調整すべきなのでしょうか」等、様々な質問・コメントが活発に飛び交い、今回のご講演内容についてより一層理解を深め、意義深いイベントとなりました。