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令和元年度修了生の皆さんへ(研究科長祝辞)

生命科学研究科を修了される皆さん、誠におめでとうございます。

また、長い間、皆さんを暖かく支えてくださった、ご両親やご家族の皆様にも、心からお祝いを申し上げたいと思います。
今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、修了式・学位授与式を挙行することができませんでした。修了生の皆さんもとても残念に思っていることと思いますが、皆さんの健康と安全を守るための、大学としての苦渋の決断であるとご理解、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

さて、修了される皆さんは、これまでに多くの時間を学問に費やし、多様な経験を積んできたことと思います。
例えば、実験がうまくいかなくとも色々と工夫して成功に結びつけたこと、より良い研究室とするために先生や学生同士で話し合ったこと、国内外の学会などで多くの研究者と出会ったこと、修士学位論文という大きな課題に果敢に取り組み、しっかり完成させられたこと。楽しかったことも辛かったこともあったと思いますが、このような経験を通して、皆さんの中には「生きる力」が確実に育まれました。今それがどういったものか分からなくても、社会に出てからこの力を実感することが多くなると思います。

私は、皆さんの中に結実した、この「生きる力」を二つのことに使ってほしいと願っています。

まず、自分の幸せのために「生きる力」を使ってください。平成から令和となった現在、構造変化した社会への適応、世界規模の自然災害や環境問題、未知の感染症との対決、食糧危機、少子高齢化など解決すべき課題は数多くありますが、新しい技術の開発、文化の発展、国際的な交流の活発化など、我々は明るい未来に向かって確かに前進しています。その中で、皆さんも「生きる力」を発揮して幸せな人生を送ってもらいたいと思います。

もうひとつ、「生きる力」を他人の幸せのためにも使ってください。皆さんも良く知っている通り、本学はグローバル人財の育成に鋭意取り組んできましたが、グローバル化とは単に世界的なもののやり取りを活発化させることに止まらず、国や地域によって異なる価値観をお互いに認めあい、共存共栄を図っていくことだと考えます。仲間内はもちろん、日本人同士、そして、諸外国の人たちも含め、みんなで力を合わせて、自分だけでなく他人の幸せのためにも能力を発揮できる人になってほしいと思います。

今でこそ日本は世界でも有数の高い生活水準を維持している国ですが、近代の日本を俯瞰すると、常に順境であったとは言えないように思います。現在、私たちが直面している新型コロナウイルス感染症の脅威もそのひとつでしょう。しかし、先人たちは、苦境の時代の中でも協力しながら努力を積み重ね、私たちの暮らしがより良くなることを示してくれました。皆さんも「生きる力」を駆使して、これからも自他ともに幸せになる道を探し続けていってほしいと思います。


修了生の皆さんの今後の活躍を心から祈念しています。

 

令和二年三月二三日
東洋大学大学院生命科学研究科長 根建 拓