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プロジェクト2:山古志研究グループ研究方針

プロジェクト2は、「中山間地域の振興に関する研究-山古志地区の復興に即して」をテーマとしています。中山間地域は、日本の全耕地面積の4割を占め、人口は1/7を占めています。しかし今日、グローバリズムの下で国内地域格差は拡大しており、特に中山間地域は、人口の減少・高齢化、コミュニティの弱体化、農林業の衰退といったきびしい状況に当面しています。
新潟県長岡市山古志地区は豪雪地帯に位置する山間地域で、2004年10月の中越震災では地域住民は全村避難を余儀なくされました。山古志地区の14集落のうち6集落ではガケ崩れや河川閉塞による水没など壊滅的な被害をうけ、2年間にわたり居住が不可能となりました。今日では住宅地の環境整備や住宅の復興も進み、平成19年12月までに帰村がほぼ完了しました。しかし住民の帰村が進むにつれて、今後地域でどのように生活を営んでいくのかが問題となっています。そもそも山古志地区は1950年代には人口約7,000人であったものの、最終的に帰村する人口は約1,500人、高齢化率も40%を超えると予想されており、きびしい状況にあります。長岡市や新潟県は、山古志地区の復興を中山間地域振興のモデルケースと位置づけていますが、さまざまな困難が予想されます。
私たち研究グループは、地域産業、生活自立支援、健康自立支援、次世代育成支援、住生活・住宅づくり、景観計画、地域の文化の7分野から構成され、地域の問題点を明らかにし、先進事例を踏まえた各分野毎の計画の提案を行っていきます。更に、油夫集落を拠点とする村おこしのパイロットプロジェクトにも参加しています。現実との緊張関係の中で、計画的色彩の濃い研究ですが、地域住民や行政とのパートナーシップを重視して研究を遂行したいと考えています。

内田雄造(プロジェクト2リーダ:東洋大学ライフデザイン学部教授)

復旧工事が進む場所での景観調査の様子
復旧工事が進む場所での景観調査の様子

「山古志ウオーク」の参加者に対する山古志の景観に関するアンケートの様子
「山古志ウオーク」の参加者に対する山古志の景観に関するアンケートの様子

秋の代表的な景観である稲架(はさ)
秋の代表的な景観である稲架(はさ)