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研究目的・概要(福祉社会開発研究センター)

福祉社会開発研究センターは、平成19年度学術研究高度化推進事業(現・戦略的研究基盤形成支援事業)の選定を受け、平成19年10月に発足しました。白山キャンパスを拠点としたプロジェクト1と、朝霞キャンパスを拠点とするプロジェクト2による研究体制により、研究を進めています。

研究の趣旨・目的

現代社会においては、福祉国家による大きな政府に対する批判の結果、国や自治体などの公的セクター、家族等のインフォーマルセクター、ボランティアなどの民間非営利セクター、さらには一定の条件の下での民間営利セクターを含む各セクターの一定の調和の上に形成される福祉社会の形成が重要であるとされています。このうち、中心的な役割が期待されるのは自治体と地域社会であり、さまざまな計画が立案され、実施されています。こうした動きの中から、福祉社会はどのように形成されるのかを、大都市圏自治体と地方の自治体の現状に即して検討することが本研究センターの目的です。
特に中山間地においては、全耕地の40%が分布し、全人口の約1/7が生活していますが、農林業は衰退し、人口減少と高齢化が目立ち、コミュニティも崩壊しつつあります。中山間地域振興の一般解を描きうる状況にはありませんが、本研究では、中越地震の被災地である長岡市山古志地区の復興計画に即して、中山間地域の振興のあり方を明らかにし、大都市、中都市、地方都市間のそれぞれのあり方を検討していきます。

研究体制・研究概要

本研究センターでは、首都圏自治体、地方中規模自治体、中山間地自治体におけるそれぞれの福祉社会形成のあり方について、比較研究を行っています。このため、次のような2つのプロジェクトをたて、相互の連携を図っています。

プロジェクト1

自治体福祉・保健計画と地域における福祉社会の形成

(1) 研究計画

プロジェクト1-1「首都圏自治体及び地方の中規模自治体における福祉・保健計画の策定と運用に関する構造機能分析」 首都圏の区・市及び、地方の自治体における老人福祉・保健計画、介護保険計画、障害者福祉計画、子育て支援計画、地域福祉計画などの計画の策定過程、内容、運用の状況について、地域における福祉社会形成の観点から検討し、その構造と機能を明らかにする。
プロジェクト1-2「地域社会の変貌と福祉社会の形成」地域において孤立する高齢者、虐待児童、障害者、ホームレス、オーバーステイ外国人などのマイノリティグループの発生メカニズムを明らかにするとともに、これらの人々の福祉社会への包摂の可能性について検討する。

(2) 研究方法

2つのプロジェクトとも、住民、自治体職員や関係者へのヒアリング、アンケートなどを行い、これらの関係者との相互討論を通して、組織の事例研究の方法を開発するところに特色がある。

プロジェクト2

中山間地域の振興に関する調査研究

(1) 研究計画

山古志地区の当面する課題に即し、a.高齢者生活自立支援、b.高齢者の健康自立支援、c.住生活・住まいづくり支援、d.地域の産業振興や居住者の生計の確保、e.地域文化の保全と継承、f.景観計画、g.住民と行政のパートナーシップに基づく福祉社会システム計画や油夫地区のパイロットプロジェクト計画などを含む幅広い学際的な総合研究を行う。計画志向の強い、かつ振興計画への参与型研究である。

(2) 研究の方法

各研究分野とも、a.実態調査と主要課題の抽出、b.主要課題に関する詳細調査、c.主要課題への取組みの先行事例調査、d.山古志復興計画への提案、e.中山間地域振興への提言、の5ステージにより進める。