(高校2年)2019年度「東北修学旅行」|震災学習作文集の作成

2019年11月6日(水)

作文集

 2019年10月22日(火)から25日(金)にかけて、中高一貫コースの高校2年生が「東北修学旅行」に参加してきました。修学旅行の事後指導として作成した「震災学習作文集」を紹介します。

作文作成の様子

作文作成の様子 作文作成の様子

作文作成の様子 作文作成の様子

震災学習作文集

 

作文の抜粋

率先避難ができる人に

 八年前、東北を襲った大震災。震災学習をする中で、当時の震災の爪痕を自分の心に残しておきたいと思い、お話をしてくださるたくさんの人たちの声に耳を傾けたり、メモを取ったりしました。宮城県、岩手県の二県にわたったこの学習で私が一番印象に残ったのは、三陸鉄道南リアス線でお話を聞いたことです。

 修学旅行二日目、盛駅から釜石駅へ向かう車内で岩手県大船市「椿の里」のボランティアガイドさんがお話をしてくださいました。

 ガイドさんは震災当時山梨県へ旅行に行っており、実際に被災はしていません。当時、旅行先で東北が大変なことになっているというのを聞き、急いで家に帰ろうと決心し、家族と連絡が取れないまま岩手県に戻りました。すっかり変わってしまった当時の三陸鉄道の線路を歩いてなんとか家に帰れたそうです。線路を歩いているときただ茫然と周りの風景を見ることしかできなかったと仰っていました。ガイドさんの話を聞いて、どれほど科学技術を進歩させても、人間が自然をコントロールすることはできないのだなと痛感しました。

 ガイドさんは震災後から伝わる「津波てんでんこ」という言葉についても教えてくださいました。津波てんでんこの「てんでんこ」とは東北の方言で、てんでバラバラに逃げるという意味。津波がきたらてんでバラバラに逃げなさいという教訓です。しかしこの教訓の背景には、助けられた命があったにも関わらず、救えなかったという悔しい事実、一度高いところへ逃げたのに家族が心配になって戻った人が犠牲になってしまったという悲しい実話があります。この教訓を通して津波はどんな状態で押し寄せてくるかは分からない怖いものであるということ、津波が来たらとにかく高いところへ逃げるのだという率先避難の意識をもつことが何よりも大切なのだと感じました。

 今回の震災学習を通して、防災に関する見方も変わりました。防災とは多額のお金を注いでやっていくものではなく、一人ひとりが地震や津波がきたときどこに避難すればいいのだろうというようなことを意識して、実際に場所を確認することではないだろうかと思いました。

 日本は地震大国であり、近い将来、南海トラフ巨大地震が起きると言われています。私の住んでいる地域は播磨地域の市町村の中で被害が大きいと予想されていることを知りました。もし巨大地震が起こったとしても震災学習で学んだ「率先して避難する」という教えを第一に、自分の命を守れる人になりたいです。

頑張るとは

 「目の前のことを頑張る。頑張って進めば先が見えるようになる。」この言葉が胸に刺さった。でも、頑張るってなんだろう。頑張っているのに「頑張って」と言われると、“精一杯頑張っているのに” と思う。

 東北を訪れてわかったことがたくさんあった。津波は1 回にとどまらず、9 回来た。自分の土地であっても家やお店を立てることができない。どれも予想外だった。でもその上を予想する、“予想の上を予想する。”という言葉を聞いた。想定外は必ずある。しかし予想外を減らすことはできる。今までの情報のもっと上を考えないといけない。

 津波であっても同じで、“ここまで来れば大丈夫”という概念は効かない。もっと津波は上を行くと考えなければいけなかった。けれどもそれを思えないのが人間である。避難訓練をしていても、助けたくても、助からなかった命がある。けれども、人々は、津波てんでんこという言葉を学んだ。自分を優先して、 高いところへ、早く逃げる。誰かが助けてくれると思っていてはいけない。

 酒屋さんを営んでいた女性は、「やりたくてもできないことがある。どうしようもないこともある。その時に、どれだけ前を向いて進めるか。」ということをおっしゃられていた。そして今でも酒屋を営んでいる。これには、多くの人の支えがあったからだとおっしゃられていた。店の復興を早くやっていた人は、早く復帰できる。でも遅かった人はとことん遅い。しかもその差は広がっていくばかりだそうだ。そのためには、健康でないといけない。困っていたら助け合わないといけない。“頑張らないといけない”。

 “頑張って”とはどういうことだろう。周りから見たら頑張っていないと見られているのだろうか。自分では頑張っていると思っているだけなのだろうか。私は、“頑張って”の言葉の使い方が違うと思う。“頑張って”ではなくて、“頑張っているね”と、変えるだけで大きな差が生まれる。“自分は頑張っているのだな”と思え、もっと“努力しよう”自ら、“頑張ろう”と思えるようになるのではないだろうか。“頑張っているからもっと頑張れる”と思えることが、復興の近道ではないだろうか。

別日の様子

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