Academics & Global 教職センター

教職センターについて

2017年7月、本学に教職センターが設置されました。文部科学省は、現在進めている教育改革の一環として、教員養成の改善と充実を図るための施策を示してきました。そのひとつが教職課程の統括組織を明確に位置づけることです。教職センターはこの施策を踏まえ、設置されました。

教職センターの設置により、大学が教員養成のための指導体制を整備し、教職課程の質的水準を向上させることが期待されています。

大学の教員養成においては、教員として最小限必要な資質・能力を明確にしてこれを確実に身に付けられるような、そして、教員としてキャリアを積んでいくなかでは、その資質・能力を維持、伸長させていけるようなシステムを確立することが重要であり、冒頭に述べた教員養成大学における教職課程統括組織の設置をはじめ、教員の質の向上を図る数々の改革が進められています。

教職センターは、教員の資質・能力の向上を図る取組の全体像をよく把握し、教職課程の改善と充実に取り組むと同時に、地域の教育委員会や教育機関、本学を卒業して活躍している全国の教員と一体になって、「学び続ける教師」の基礎力を身につけられる教員養成に取り組んでいきます。

教職センター長挨拶

東洋大学で教職を目指す皆さんへ

新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延は、想定・想像をはるかに超える事態を巻き起こしています。集い、語り、学び合う場である大学も、感染予防対策の観点から、学生諸君は入構すらできないといった、これまで経験をしたこともない事態になるなど、本来の機能が発揮しづらい状況が続いています。教職を目指す学生諸君にとっても、授業はWeb等を用いる方法となり、4年生は教育実習日程の大幅な変更を余儀なくされるなど、これまでにない環境で進められています。

このような状況にあってこそ、真の大学の底力が試される時だと考えます。学生諸君は、どのような困難があろうと、本学の目指す教職課程の理念に基づき、知恵を尽くし、努力を重ねて夢の実現を果たしていただきたいと願っています。

本学は、いかなる状況においても、教職員、組織が一丸となって、全力で教職を希望する学生の進路実現に取り組んでまいります。

教職センター長
後藤 顕一

本学が目指す教職課程の理念とは

本学は、創設者である井上円了が掲げる「建学の精神」、「東洋大学の教育理念」「東洋大学の心」 を教学の理念としています。これらは、教職を志す者、教職に携わる者が生涯にわたり持ち続けるべき根本であると考えます。

本学が掲げる「建学の精神」は、「諸学の基礎は哲学にあり」、「独立自活」、「知徳兼全」です。「東洋大学の教育理念」は、「自分の哲学を持つ」「本質に迫って深く考える」「主体的に社会の課題に取り組む」であります。「多様な価値観を学習し理解するとともに、自己の哲学(人生観・世界観)を持つ人間を育成する。」また、「先入観や偏見にとらわれず、物事の本質に迫る仕方で、論理的・体系的に深く考える人間を育成する。」さらに、「社会の課題に自主的・主体的に取組み、よき人間関係を築いていける人間を育成する。」という教えです。

また、「東洋大学の心」として、「他者のために自己を磨く」「活動の中で奮闘する」を挙げていますが、「自分を磨くのは、人々のためにはたらくことができるようになるためであり、そのことを自覚して学業に励む」「現実社会における活動の中にどこまでも前進してやまない」とあり、教職で身に付けなければならない「心」そのものであります。

これらは、何が起ころうが、社会の動向や変化がいかに激しかろうが、決して揺らいではならない 「礎」、東洋大学のいわば「魂」です。

本学の教職課程では、それらを踏まえつつ、自分ならではの教育哲学を確立することとともに、教職へのあこがれ、ゆるぎない強い志と覚悟、さらに、生涯学び続ける教員を目指し、高い理想を胸に、希望を成就して教員としての責任を全うする教員を養成することを目指します。