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新藤 康弘 助教

機械工学科における実践的なものづくり教育

 
ものづくりに取り組む様子 

機械工学科における、ものづくりのためのPBL授業

はじめに

機械工学科では、「機械設計法および演習」という授業科目において、PBL(Project Based Learning)形式の授業に取り組んでおります。

実際のものづくりにおけるプロジェクトマネジメントでは、製品の企画、設計、進捗、コスト、生産、品質、安全保障などと多岐にわたって管理(マネジメント)する必要があります。そこで本授業では、機械の設計・製作にチームで取り組み、学生が主体的に「ものづくりのプロセス」 を体験することを目的としています。授業ではテーマに則した機械の企画立案から進捗管理、部品の調達・コスト管理までを行い、最終講義では各チームでの発表会を実施し、ルーブリックをもとに評価を行っております。

ここでは、私が取り組んでいるPBL形式の授業の取り組みについて、ご紹介させて頂き、今後の先生方の教育活動のご参考となれば幸いと考えております。

課題設定と評価(学生の興味・関心を高める工夫)

PBL授業での課題設定は、学生の自発的かつ自由な発想を生かした企画立案をしてもらいたいと考えており、できるだけ自由度の高いテーマ設定を行っております。また、学生の興味・関心を高める工夫として他のグループとの競技システムを導入しております。具体的には、最終的に作製した装置に関して予め提示した以下のスコア計算式を用いた評価を行い、最もポイントが高かったチームで順位を競っています。

「スコア=基礎点-装置重量-(モータの使用個数)×(作動時間+作製費用)」

計算式の中には、モータの個数や装置の重量、コスト等が反映されるように設定しました。「基礎点」は、機構到達度を表しており、完遂すれば50点となっています。機構を完成させるためには、モータ数(最大2個)は多いほうが有利ですが、モータを1個にして機構設計を創意工夫することで、より高得点を狙うことも可能です。モータが少ない状態で動かす機構の工夫や、軽量化を図るため製作素材の工夫、確実性を考慮してモータを2個使うなど、戦略によって各チームの独創性を生かしたものづくりに発展していくことを狙っています。

まとめと謝辞

PBL形式の授業では、学生の意欲をより高める工夫が必須となります。また、それとともに明確な試験問題などが存在しないために、成績評価方法も課題となります。本科目では、ルーブリックを作成しシラバスに添付することで、成績評価の事前周知を行っております。今後より一層、学習意欲の発展と習得能力の向上を図るために、課題テーマおよびルーブリックに創意工夫を凝らしながら、授業をさらに発展できればと考えております。

最後に、昨年、「機械工学科におけるものづくりのためのPBL授業」をご評価頂き、平成29年度優秀教育活動賞を受賞させて頂くことができました。これは、私一人で達成することはできず、機械工学科の先生方ならびに本科目の基礎を長年にわたって積み上げて頂きました、本学名誉教授の神田雄一先生のご指導ご鞭撻あっての賜物と考えております。この場を借りまして、あらためて感謝させて頂きたく存じます。ありがとうございました。