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先輩からのメッセージ 田中 希望さん

[応用化学専攻 博士前期課程2年] 田中 希望さん

動物細胞を遺伝子組換えして、トリコテセン系カビ毒に対して解毒の効果を持つかを検証しています。

トリコテセン系カビ毒とは、Fusarium属が作り出すカビ毒の一群で、イネや大麦などの重要穀物に感染し赤かび病を引き起こします。ヒトが摂取した場合、下痢や嘔吐、食中毒性無白血病症を引き起こし、過去には死亡例も存在します。

このトリコテセンを作らせないために、TRI101と言う酵素が重要であるとわかっていますが、その検証が動物細胞ではまだ不十分であり、行われていませんでした。その為、動物細胞を用いてTRI101が解毒酵素としての働きを持っているかを検証する実験を行っています。

この検証が成功すれば、トリコテセン系カビ毒を作らせないようにでき、トリコテセンによる脅威を減らすことができる可能性を秘めています。

 


|研究の可能性の広がりがやりがいに

2012年にノーベル賞を受賞したiPS細胞の研究を見て、細胞を使った研究をしてみたいと思っていました。薬学にも興味があり、毒は薬にもなるという考えが自分のやりたいことに近いと感じました。

日常では触れることのない分子生物学や毒性学に触れることができとても面白いです。また、トリコテセンはガンに効く可能性も秘めているので、今後予防の研究だけではなく、薬にするための研究も本研究室で進められています。このようにいろいろな面から見ることが出来るので、研究への興味は尽きません。

 


|自信を持って教壇にたつためにも知識を身につけたい

大学院で取得できる教員免許の専修免許を取得するために大学院を考えていました。その為、他大学の大学院も視野に入れていましたが、学部での研究が面白く続けていきたくなり、本大学院への進学を決めました。また、教師になるにも、もう少し特化した学問、知識を身につけることができれば、自信を持って教壇に立てると思ったのも進学を決めた理由のひとつです。


|様々な視点からの意見や質問で知識を深めることができた学会発表

『マイコトキシン学会』でポスター発表をさせていただきました。マイコトキシンとはカビ毒のことを指しています。初めての学会でとても緊張したのを覚えています。

大手食品関連企業や、同じようにカビについて研究している大学や研究室が学会に参加されており、どんな質問が出るかと不安でした。実際に何人かの方から質問をいただきましたが、私自身が知らなかったこと、異なった視点を聞くことが出来ました。ディスカッションを行いながら知識を深め、広げることが出来る場で、有意義な時間を過ごすことが出来ました。


|自分の可能性や能力を上げることのできる、かけがえのない時間

大学院と学部の時との違いの第一に、研究があります。自分の研究について必要な知識を探し、研究のスケジュールを管理し、実際に実験を行って次の実験につなげるための考察し、データをまとめて研究室で発表しディスカッションするなど、研究を進めるのは大変です。しかし、自分の発想力、自己管理能力、文章作成能力、発表力を鍛えることが出来ます。もちろん、すべてを一人で抱え込んでいる訳ではなく、研究室の仲間や指導の安藤教授に助けてもらっています。

進学してからの時間は私にとってかけがえのないものになりました。研究は大変ですが、自分の能力を確実に上げることが出来たと実感しています。

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