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国際観光学研究科 国際観光学専攻

国際観光学専攻

数少ない観光専門の大学院として、観光の発展に貢献する

 

国際観光学専攻長

古屋 秀樹

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専攻長メッセージ

実務とアカデミックの両面から「観光立国」のエンジンに

2020年に東京五輪が開催されます。その前後にも,「ラグビーワールドカップ2019」や「関西ワールドマスターズゲームズ2021」の開催が予定されています。こういったイベントにより、世界各国から多くの人々が来訪することが期待されています。交通機関や現地での受け入れをはじめとするインバウンド観光の環境整備が急務となっています。

また、観光振興は超少子高齢社会の中で、地域発展のエンジンとして期待され、特にインバウンド観光は有望な市場と言われます。2018年に訪日外国人旅行者数は3119万人(対前年比8.7%増)を数え、政府は2020年に4000万人、2030年に6000万人を目標としながら、201917日からはじまった国際観光旅客税も財源として積極的なプローションに取り組んでいます。さらに、外国人旅行者による総消費額も4.5兆円(対前年比2.0%増)となり、その規模は日本人国内旅行関連消費額(4.9兆円、2016年)と肩を並べるまでになっています。しかしながら、訪日外国人旅行者1名あたり消費額では15.3万円(対前年比0.7%減)と減少しており、その主な理由として、リピータ客増加が考えられます。リピータ比率は61.9%となっており(観光庁調査)、今後も増加が予想されます。訪日インバウンドが他国との競合の中で優位性を維持し、旅行者に選好されるためには、新たな体験メニューやストーリー設定など多面的な魅力創出を欠かすことができません。

ところで、国際的な観光需要動向をみると、リーマンショック(2008年)、ギリシャの財政問題(2009年)に端を発する債務危機、そして東日本大震災が発生した2011年ごろを底にしながら2017年末まで拡大期となり、その背景としてヨーロッパ中央銀行による量的緩和策の実施、中国・人民元の切り下げが考えられます。しかしながら、2018年から減速に転じたとされ、2019年では米国・中国の景気後退、米中貿易摩擦、英国のEU離脱、難民問題やナショナリズム・ポピュリズム(大衆迎合主義)思想の広がりは国際交流に影を落としかねない状況です。以上から、我が国の状況だけでなく、世界の中でどのような立ち位置になっているのか、俯瞰した中で考えていかなければなりません。

また、身近な旅行環境に目を転じてみると、昨今、AI(人工知能)やVR(バーチャルリアリティ)の活用例が散見されます。米国では、スマートスピーカーは7600万世帯(2020年)に普及されると見込まれ、それを見越してある航空会社では旅行のプランニングから予約までを音声でできるスマートアシスタンスを導入しています。これらの進展にともないソーシャルメディアでのクチコミ効果は衰えていくとも推察されます。また、低価格のヘッドセットは仮想体験を促進し、強固な訪問動機の形成に寄与する導入事例も見られます。

このような技術の進展に加えて、近年、期間限定の芸術祭の開催など創意工夫による資源創出と地域振興をセットにした取り組み、過疎地域における自家用車のシェアリング事例、クラウドファンディングによる資金確保、小規模ながら社会の課題を解決しながら観光事業を生業とするソーシャルビジネス創業の事例も見られます。さらに、過度の旅行者来訪により混雑、自然環境の悪化などの弊害が生じるオーバーツーリズムも指摘されています。社会環境が大きく変化する中で、それらに柔軟に、しなやかに対応しながら、新しい社会づくりにコミットメントする事が必要といえます。

「観光」を取り巻く環境が大きく変わりつつある現在,観光の発展に貢献する人材の育成が急務になっています。「国際観光学専攻」は我が国でも数少ない歴史ある観光を分野とする学科の上に設置された大学院で,国内外の観光学や観光業界において独創的で重要な役割を果たす人材の育成を目的としています。本専攻には,中国、韓国,台湾,ベトナム、タイ,カンボジアからの留学生や社会人大学院生もこれまで数多く在籍しており,平日夜間,土曜日の授業履修によって修了することも可能です.また,博士前期課程に加え,博士後期課程も設置しており,その修了生の中には実務の世界で更なる活躍を目指す人がいる一方で,観光立国を指向する日本に貢献するため,さらなる実証的研究,理論的研究を目指す人も大勢います。

こうしたニーズに応える観光学研究の拠点として本専攻が存在します。わが国でも数少ない当分野の専門大学院として,万全な研究指導体制を整えている観光学専攻で一緒に研究を行いましょう。

概要

本専攻は、持続可能なグローバル観光を牽引する観光学プロフェッショナル人材を養成するため、国際観光学部を基礎とし設置されました。観光をさまざまな視野からマネジメントできる人材を養成します。

博士前期課程では、インバウンド観光におけるイノベーションを起こせるリーダー、国際的な観光開発プロジェクトで、日本と諸外国の架け橋を務められる人材を社会に送り出すことを目的とします。

博士後期課程では、クリエイティブな視点で国際観光分野を牽引するマネージャーや、将来の観光分野に従事する人材を育てる教育者、観光学の学術的発展に寄与できる研究者を養成します。 
  • 入学定員:博士前期課程15名/博士後期課程3名
  • 開講時間:昼夜開講
  • キャンパス:白山
  • 学位:前期課程 修士(国際観光学)/後期課程 博士(国際観光学)
  • 教育訓練給付制度指定講座:前期課程