「物事の本質に向かって、深く考える力」を育成
「キャリア・フロンティア」とは、「物事の本質に向かって、深く考える力」を培う本校独自のアクティブラーニングの要素を取り入れたプログラムです。文章を書くという作業を中心にすえ、発表・討論等を通じてコミュニケーション能力を、課題研究等を通じて問題発見能力や課題解決能力の育成を図ります。
プログラム詳細
プログラムの内容は、さまざまな分野の体験・探究活動に加えて、著名人による講演・講習会、そして「TOYO STUDY FESTA」の企画・運営など多岐にわたり、これらを「国際交流プログラム」や「作法指導」とリンクさせながら、新たな社会を牽引できる「豊かな人間力」の形成をめざしています。これは、文部科学省が推進している「アクティブ・ラーニング」そのものです。このプログラムを通じて育成される「情報収集力」、「情報編集力」、「情報発信力」は、難関国公立大学の入試で要求されるリテラシーでもあり、これらは「センター試験廃止」後の大学入試でも、いっそう重視されることになります。
中学1年 考えるための基盤となる学習スタイルを身につけます
中学1年次に主眼が置かれているのは「考える力を育む」ための基礎・基盤をつくること。教えられることを覚えるという一通行的な学習スタイルから、自ら問題を発見し、疑問に感じたことを調べ、自分なりの考えや意見をまとめていく・・・。そのための学習スタイルを学んでいきます。
野外オリエンテーション
自然の中での活動を通じて、学校生活の規律やマナーを学び、生徒相互の信頼関係を高めます。活動後は個人新聞を作成し、文章力・表現力の向上を図ります。
姫路研究
自分たちが通学する「姫路」を調べることで、地域に対する理解を深めます。また、これからのキャリア・フロンティアの基礎となる調べ学習や発表の方法を学びます。
海と神戸(神戸研究)
兵庫県の県庁所在地であり、日本有数の海港都市「神戸」を調べることで、「姫路」から地域に対する理解を広げます。また「姫路研究」を通して身につけた調べ学習の方法を生かしながら、発表レポートのまとめ方を学びます。
TOYO STUDY FESTA (総合学習発表会)
キャリア・フロンティアを中心とした、1年間の学習やクラブ活動の成果を発表します。保護者や先生に自分たちの成長を伝えることで、生徒の自信も育まれます。
中学2年 構築した基礎をベースに考える力と発信力を積み重ねます
自ら学ぶスタンスや自分なりの学習方法を確かなものとしていくのが2年次。さまざまなフィールドに赴き、実際を目の当たりにして、それをどう感じたか、詳しく調べた結果どうだったのか、そしてそれをどう人に伝えるのか・・・。考える力とともに発信していく力を養っていきます。
バイオテクノロジー入門
近年の生命科学を支える技術についての理解を深めると同時に、さまざまな実験を行い、自ら探究する力を身につけます。大学の設備を使った実験や研究者の講演などを通じて、最先端の研究にもふれます。
富士山の魅力
English Spring Campで訪れる富士山の魅力を調べ、英語を用いて発表することで、日本に対する理解を深め、英語コミュニケーション能力の向上を図ります。
広島平和学習
人類史上最初の被爆地である広島を訪れ、平和の尊さを学ぶとともに、調査・研究を通じて核廃絶に向けた人類の取り組みや現状を考察します。
弁論大会
自分の体験や見聞をもとに主張をまとめ、聞き手に情熱をもって伝える技量を高めます。
中学3年 物事の本質を見極め、追求する人間力の完成をめざします
これまでに積み重ねてきた基礎力をもとに、応用・発展させるのが3年次です。日本や世界の文化と出来事を知り、深く調べ、自分なりの意見をまとめ発信していく。同時に自らの将来を考え、希望する道を切り開くための力を身につけていく・・・。本質や真理を見極め、それに向かって進むための力を習得します。
京都の伝統(京都研究)
江戸時代の学問所「有斐斎弘道館」での伝統文化研修を軸に、京都に根づく伝統文化を調査し、文化を継承することの重要性や難しさや、調べた内容をポスターにまとめて発表する方法を学びます。
数理探究
数学や物理分野での探究を深め、論理的な思考力を高め、理系のレポートの作成の手順を学びます。
沖縄テーマ学習(平和・文化・自然)
修学旅行で訪れる沖縄(離島を含む)について、平和、自然、文化などそれぞれが関心のあるテーマを設定して、沖縄の独自性、多様性を中心に考察します。
海外語学研修に向けて
これまでに取り組んできたキャリア・フロンティアの内容のうち、地域研究に関わるものを英語に訳し、滞在先の家庭や相手校で発表できるように準備を進めます。
高校1年
バイオ・ナノ課題研究プロジェクト
バイオ・ナノ分野において世界の最先端の研究が行われている東洋大学大学院のバイオ・ナノエレクトロニクス研究センターの指導を受け、生徒たちは5月から課題研究に取り組んできました。8月には埼玉県川越市にある同センターを訪れ、3日間にわたる実験、研究に参加。7種類の大型電子顕微鏡が1ヵ所にそろうなど世界にも類をみない施設と研究を誇る機関と連携し、高校生が最先端の実験、研究した成果を発表しました。各班の発表資料は英語で作成しました。
高校2年
東洋大学の海外協定大学でのPBLプログラム(課題解決型学習)
高校2年次に東洋大学の海外協定大学の1つであるカナダのThompson Rivers UniversityでPBLプログラム(課題解決型学習)を行います。
2019年度は【「モザイクカナダ」を基盤としたカナダ移民政策の考察および世界の移民問題について】というテーマで行いました。夏休みに約2週間2018年の8月6日(月)から8月21日(火)の16日間にわたります。PBLプログラムでは、問題点の抽出や解決策のブレスト、セルフリサーチ、解決策の検証、プレゼンテーションなどを英語で行います。地元コミュニティ(フードバンク)でのボランティアや地元のお祭りへの参加も行います。
修了研究
これまで学んできた研究方法を活用しながら、自分達の設定した課題の解決に必要な情報を収集し、さまざまな方法を駆使して課題解決に向けての道筋を探求していきます。論文を完成させた後、修了研究発表会を行います。
キャリア教育
未来を考える、職業人講演会(中学1年)
多様な職業について調べたり、実際に企業人に話しを聞いたりして、働く意味と意義を正しく理解し、各自が自分の将来について具体的に考えるきっかけをつくります。調べた内容は、画像データを交えながらクラスで発表するため、クラスメイトの発表を通じてたくさんの職業について知る機会にもなっています。
親から学ぶ職業(中学2年)
実際に保護者の話を聞くことで、働く意味と意義を正しく理解し、各自が自分の将来について具体的に考えるきっかけをつくります。
大学での学び(講演)、自己理解と学問・職業・大学研究(中学3年)
東洋大学から講師を招き、大学とはどんなところなのか、国公立大学と私立大学の違いなどをレクチャー。実際に東洋大学のホームページで公開されている「Web体験授業」をもとに大学の授業を解説するほか、受験勉強に向けてのアドバイスなどにもふれ、進路への意識を高めていきます。
文理選択に向けて~大学研究、進路講演会他~(高校1年)
文理選択に向けて、自分の興味がある大学を比較し、A4用紙1枚にまとめます。また、教育コンサルト(元大手予備校東大・京大クラスチューター)の方を招いて、進学講演会を行います。そして、担任や中高一貫コース主任との面談をし、文理選択を決定していきます。
震災学習(中学1年、2年、3年)
1年生では、阪神・淡路大震災を題材としたドラマを鑑賞。震災を生き抜いた人々の姿を通じ、災害に備えて自分はいま何をすべきか考えます。2年生では、防災に関する事前学習を行ったうえで、淡路の野島断層保存館を訪れ、被災の実態を学びます。3年生では、これまで学んできたことを土台として、講師を招いて防災や災害時ボランティアに関するワークショップを行い、災害時に自分が何をすべきなのかをより深く考えます。高校2年生ではこれまで継続してきた震災学習の一環として、南三陸町および三陸海岸を訪問し、東日本大震災の復興に携わる方々の経験を通して、日常の防災に対する意識を高めます。
キャリア・フロンティア年間計画
中学1年 | 中学2年 | 中学3年 |
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キャリア・フロンティアプログラム | ||
野外オリエンテーション | 弁論大会 | 京都の伝統 |
姫路研究 | バイオテクノロジー入門 | 数理探究 |
海と神戸(神戸研究) | 広島平和学習 | 沖縄テーマ学習 |
TOYO STUDY FESTA | 富士山の魅力 | 海外語学研修にむけて |
震災学習 | ||
映像教材鑑賞 | 野島断層見学等 | 防災に関するワークショップ |
キャリア教育 | ||
親から学ぶ職業(保護者による職業講演会) | 大学で何を学ぶのか(講演)理系・文系とは? | |
作法指導 一般作法指導、華道、茶道、写経体験、テーブルマナー講習 | ||
国際交流プログラム | ||
英語暗誦大会 | English Spring Camp | 海外語学研修 |