板倉校地の新設と新学部新しい大学をめざした改革は、急速に進められた。 「開かれた大学」および「生涯教育」をめざした展開は、すでに社会人推薦入学制度からはじまり、その後に大学院の特別選抜入試制度に拡充されたが、一九九四(平成六)年四月に夜間大学院が設置された。この年の一〇月、戦後の社会問題の象徴と言われた受験戦争解消を求めて、「一〇月入学」という新たな制度を提起して、工学部にまず導入した。この「一〇月入学」は、一般入試制度としては全国で初めての画期的な制度であり、これを実施するために、それまで一年間の通年制であった授業のあり方を、二学期に分けるセメスター制とした。このセメスター制は、きめこまかな学習指導を行うシステムでもあった。一九九六(平成八)年には、「設置基準の大綱化」にともなう第一次の教学改革として、文系五学部の新教育カリキュラムが実施された。このような教学的改革の推進とともに取り組まれたのが、新学部の設置であった。国際280
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