一九八七年に、東洋大学は創立一〇〇周年を迎えた。その最初の記念行事は、三月七日からはじまり、つぎつぎに記念行事が実施された。九月一六日には、東洋大学の起源である哲学館が創立された文京区湯島の麟祥院内に、「東洋大学発祥の地」の記念碑が建立された。そして、最大の行事である「創立一〇〇周年記念式典および記念祝賀会」が一〇月二八日に帝国ホテルで開催され、文部大臣をはじめとする各界の代表者、国際学術交流協定大学の学長、大学の発展に尽くした功労者、教職員・卒業生など、合わせて一二〇〇名が参列した。田中栄次理事長は、哲学館を創立した井上円了からの一〇〇年の歴史をたどり、「本学の一世紀の歩みを振り返るとともに、第二世紀に向けての教育研究体制の充実と社会の要請にこたえる」と、大学を代表して述べた。続いて神作光一学長は、「創立者井上円了の建学の精神・教育の理念を見直し、それを未来に向けてしっかりと継承し、私立大学としての個性化を図りたい」と、挨拶した。盛大な記念式典のあとも、記念行事は一二月二一日の式典序曲「讃えんかな、東洋大266
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