研究・教育長期計画すでに、大学の将来像については、朝霞移転実施の一年前から検討がはじまっていた。一九七六(昭和五一)年二月に「東洋大学研究・教育長期特別委員会」が設置され、この委員会では、全学の教員・職員の意見の収集をKJ発想法によって試み、教員四一七名、職員二五九名が、「大学の将来像および問題点」への意見を提出した。これは一〇か月後に、『東洋大学の将来像および問題点の報告書』となってまとめられた。一九七八(昭和五三)年に朝霞移転が実現した後、ふたたび将来像の問題は検討された。翌年一〇月に磯村英一学長は「大学の長期構想樹立の必要性と当面する諸問題の解決について」と題する文書を教職員に発表した。この文書は、第一部「長期にわたる基本構想の立案」、第二部「大学が当面解決を要する問題」、第三部「大学と社会」の三つから構成され、そのなかで、教学の理念の創造と教学基盤の整備のために、新しい「学是」(新しい大学の目標)をつくること、三キャンパスの位置づけと活用のための整備、そして、「市民大学講座」実施と、生涯教育のための入258
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