かけて申し訳ない、謹んでお詫び申し上げる」と言って、袈け裟さをはずしひれふして開口一番に詫びた。五月に流用された一二二万円はすべて返済されたが、理事会や経済学部をはじめとする教授会から、理事長不信任の決議が相次いだ。九月に入り、大塚又七理事長は辞任した。一二月には理事会が総辞職したが、翌年の新理事会の構成をめぐり、問題を起こした獅子吼会側の理事数の減員が提起され、理事会が強行された。そして、この理事会を無効とする側と有効とする側が対立し、四月には東京地方裁判所に対し、大学側から獅子吼会側の理事の「職務執行停止並びに妨害排除仮処分命令申請」がおこなわれ、また獅子吼会側も大学側を反対に提訴するという両者による訴訟事件がはじまり、事件は新聞で報道された。裁判所では和解を勧告したが、両者の和解は進まず、この問題は全国の校友会支部にまで波及した。188
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