この世界のすべての現象や物事、それに四方上下を取り囲むもの、どれ一つとっても不思議でないものはない。※アメリカの海洋学者・レイチェル・カーソン(一九〇七―一九六四)の『沈黙の春』には、すべての子どもが生まれながらに持っている「センス・オブ・ワンダー」、つまり「神秘さや不思議さに目を見はる感性」を、いつまでも失わないで欲しいという願いが込められている。吾人は実に不可思議の空気中にありて不可思議を呼吸して生存すといって可なり。この世界すでにみな不可思議なればわれ自身もまたついに一不可思議物たり。【「妖怪学講義」・宗教学】 9790│ 私自身が不思議
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