厭世観は敵であり、悲観は賊である。この賊を破って、あの敵を追い払い、悠々自適の生活をこの世で送りたい。※王陽明は、「山中の賊は破り易し、心中の賊は破り難し」という。美しい、正しい、たしかな永遠性のある人格を創り上げるには、執着や煩悩にとらわれすぎている自身の心を、それらから解き放つ必要があるということである。この賊を破りかの敵を払い悠々自適の境界を現界において送らんことを期す。現代語で言うと【「哲学新案」・第一二八節】 47
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