井上円了100の金言
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最終的に成功すれば、社会に還元し、国家の役に立ち、世の中がよくなるための一大補助となることを知る。※江戸時代の豪商たちは、積極的にそれも名を隠して困窮者を救済していた。それが「陰徳善行」の精神文化であり、「商人道」の開発者・石田梅ばい岩がん(一六八五―一七四四)の考え方、「個人のお金は平常時ではあくまで個人のものであるが、しかし飢饉などがおきて、いざとなれば、公の役割を果たすものに変わらねばならぬというものである」(『都と鄙ひ問もん答どう』)と通じる。亦また安いずくんぞ其その世せ運うん開かい進しんの一大補助とならざるをしらんや。果たして能く成功に至らば社会に益し国家を利し現代語で言うと【「哲学館開設旨趣」】 3026│ 成功したら社会に還元

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