井上円了100の金言
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物質世界を起点とした観察、精神世界を根拠とした論証、経験を主眼としたもの、認識を本位としたもの等々、いずれも一応の理由があると思われるが、これらの考えを総合的に集大成して、(円了は)相含無尽説にたどり着いたのである。※「相含」とは、物事を、それぞれの内側から別のものを観ると、矛盾・対立しているが、これを外側から客観的に両方を観ると、相互に含む関係にあるということ。AはBを含んでAであり、BはAを含んでBである事態。相そう含がん無む尽じん説せつを帰結するに至れり。認識を本位とせるもの等いずれも一理ありと考定しこれらの諸見を総合集成して現代語で言うと【「哲学新案」・第一二二節】 26

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