※井上円了(『迷信と宗教』参照)によると妄想とは、「その家にひとたび変死したもの隅から隅まで迷信の大掃除をし、があると、ただちに化け物が出る、幽霊が現れるとの評判が起こり、疑心暗鬼を生ずるわけにて、いろいろの幻覚、妄想を浮かべるようになる」と説明している。妄想は迷信からきているとして、世の中には順境と逆境があり、逆境では、いくら知識があっても運命に迷うことを免れないと説明し、「かかる運命に対して迷信の起こらぬようにするは、教育の受け持ちにあらずして宗教の受け持ちである」と断言している。迷信を払い除けるのは宗教しかないということである。隅から隅まで迷心の大掃除を致いたし以て人をして安心させてやりたいものであります余は之を迷信退治と名づけます。現代語で言うと【「妖怪研究の結果」】 10193│ 迷信を退治したい
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