二〇二二年度「井上円了が志したものとは」入賞作品集
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東洋大学長賞東洋大学附属姫路高等学校の部岡本彩加偽りで作られる自分「哲学って結局何なの?」わたしはこれまで哲学という言葉の意味について考えたことはありませんでした。東洋大姫路のモットーである“考えるを学ぶ”のようなものが哲学なのかなと思う程度でした。しかし、今回の井上円了について調べてみると私の知らない世界が広がっていたのです。そこの中には、私たちがこれから生きていく中で大切なこともありました。大切なことの中で私が重要視したのが“心の近代化”によることです。 井上円了は、大学在学中に他人に言われたことをするのではなく、主体的に社会問題に取り組めていた人でした。しかし、現在では円了のように主体的に取り組んでいる人はどれくらいいるのでしょうか。わたしはほんの一部の人だけだと思います。実際、わたしも自分に自信を持つことができずすべてを周りの人に合わせてしまっています。ダメなことと分かっていてもやめられないのです。このようなわたしみたいな自信を持てない人も少なくはないでしょう。だからこそ、わたしたち現代人は哲学を学ぶ必要があるといえます。哲学を学ぶことによって自ら考えることや自分の意見を持てるようになるでしょう。また円了は「自ら考えることを大切にすべし」といわれており、当時の日本の国とは考え方が異なっていましたが、「人々の心を変えたい」「考える喜びを知ってほしい」という東洋大学附属姫路高等学校一年A組─ 30 ─ 

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