東洋大学史ブックレット15
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【活動の中で奮闘する】が、東洋大学の心である。この中、「他者のために自己を磨く」は、円了先生最晩年の著書『奮闘哲学』の次の一節に採るものです。「哲学は物心相対の境遇より絶対の真際に論到する学とするは、哲学の向上門である。この向上門の外に更に絶対の域より相対界へ論下する一道があるが、これを仮に向下門と名付けておく。すなわち哲学の応用の方面である。……単に哲学そのものよりいえば、向上がその特性とするところにして、これに重きを置くべきものであろうも、もし更に進んでその向上はなんのためかと問わば、向下せんためなりと答えざるを得ない。すなわち向下せんための向上にして、向上門は方便、向下門は目的となるであろう。」現実社会における活動の中にどこまでも前進してやまないの 一 建学の精神の今日的解釈  5 

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