九年七月)の「序」に、「略してこれをいえば、純正哲学は哲学中の純理の学問にして、ぶ」、『哲学会雑誌』明治二〇年二月・三月)。「諸学の基礎は哲学にあり」という句の基本的な意の三つの句を本学建学の精神に定めました。ちなみに、「諸学の基礎は哲学にあり」という句に関して、創立者・井上円了先生の著作の中、『哲学一夕話』第一編(明治一真理の原則、諸学の基礎を論究する学問というべし」『井上円了選集』第一巻、三四頁)とあるのは、この句の根拠となりうるものです。また、円了先生は他に、「万学を統轄する学」「学問世界の中央政府」「諸学の王」「統合の学問」などと、同じ趣旨のことを再三説いています。そうした中、円了先生は哲学について、「諸芸の根拠となりて、よくこれを統轄し、よくこれをしてその区域を保ち、その位置に安んぜしむるの学」という意義・役割を担うものとも示しています(「哲学の必要を論じて本会の沿革に及味は、ここにあるかと思われます。一方、「知徳兼全」「独立自活」の句は、それぞれ円了先生の文に出典があります。 2東洋大学の現在と未来 ―国際化を目指して―
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