東洋大学史ブックレット14
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を重視したのです。また、知性(学力) 東洋大学は、一二五年の歳月をかけ、創立時の哲学館から今日この日を迎えた東洋大学へと大きく変わることができました。中世ヨーロッパに成立した大学に比べれば、その歴史はあまりにも短く、まだまだ若いと言えます。しかし、本学にとってこの一二五年は激動の歳月であり、本学を支えてくださった多くの賢人の御尽力により、数々の試練を克服することができました。創立者、井上円了先生が生涯の使命として実践してきたこと、それはあくまでも在野にあって、哲学教育を通じ、社会の改革に奉仕する優れた人材を育成することでした。円了先生は、物事についてあらゆる角度から思考を深め、真理を探究しぬき、そこで得られた考えを実行に移すこと、すなわちと徳性(人間力)とを十全に備えた、自主的・主体的に物事に取り組む人間の育成に全力を注ぎました。なお、明治の時代にあって、円了先生は三度にわたり世界を巡り、東洋と西 「」 哲学すること 八 東洋大学創立一二五周年を迎えて55

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