れました。この学部は、情報通信技術の爆発的な進展が個人や集団の意識や行動に対して大きな変化をもたらしている現状を背景として、二一世紀の社会で必要とされる情報通信技術に習熟し、情報の収集・編集分析・表現に関する総合的な能力を持ち、社会を先導できる「フィロソフィーを持った第一級の情報の使い手」を育成することを理念として設置されたものです。その定員の二六〇名は、当時の工学部の定員九六〇名の一部を振替えたもので、定員増加を伴わない学部新設でした。新学部に対する受験生の人気は高く合格者の手続き率も予想外に高く、初年度は定員の約二倍の四九三名をも受け入れる事態となりました。このため、その後三年間は合格者の受入数の策定に際して定員遵守の観点から極めて厳しい対応を求められることになりました。他方、平成二一年四月の総合情報学部と時期を同じくして、設置された理工学部は、実質的には工学部の再編として設置されたものです。理工学部は先にも述べたように、当時の工学部の定員の一部を総合情報学部に振替えて定員を減少させ、従来の東洋大学の歴史 ―戦後編Ⅱ― 20
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