【設置基準の大綱化】平成三(一九九一)年六月に文部省は、大学改革として「設置二件の行事をおこない、このほかに記念出版物を多く刊行しました。基準の大綱化」を発表しました。文部省はこれまで、大学を設置する基準によって統一的に規制してきましたが、それを大幅にみなおすことにしました。この「設置基準の大綱化」の要点は、学術研究の振興や文教施策の動向をさまざまな視点から多岐にわたって指摘したうえで、大学設置基準を自由化・簡素化し、従来の画一的な大学への規制を大幅にみなおすものでした。この「設置基準の大綱化」により、各大学は特色ある教育・研究が可能となり、教育・研究の水準を向上させるために、大学の自己点検・自己評価が求められることになりました。東洋大学でもただちに改革に着手し、①教育・研究の制度、②自己点検・総合評価の方法、③国際化・多様化・情報化への対応を検討しました。六年四月に夜間大学院の授業を開始し、工学部で二学期に分けるセメスター制を採用し、一〇月に「一〇月入試」を導入しました。また自己 四 大学改革と東洋大学(昭和五五年~平成一二年)39
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