す(『東洋大学百年史』通史編Ⅰ、二五六頁「哲学館卒業者の職業」より)。〔表Ⅰ〕をみると、教育者三五・九%、宗教者五〇・六%、その他一三・五%であり、その目標は達成されているといえましょう。かつて哲学館で学んだ卒業生には、初等・中等学校の教員として教育の現場で活躍した人が多く、また寺の住職をつとめながら、地域の学校教育と社会教育にたずさわる人々が多かったのです。そのような卒業生のなかから、明治三〇年代には河か口ぐ慧え海かや能の海み寛ゆかが、それぞれ仏典〔チベット大蔵経〕をもとめて秘境ラサをめざしており、河口慧海のように多くの資料をもち帰った人もいました。たうわちい 二 哲学館と哲学館大学(明治二〇年~三五年)17
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