明治中期の潮流二 【 9 哲学館と哲学館大学(明治二〇年~三五年)開するなかで、自由民権と国会開設の運動がたかまりをみせ、二二(一八八九)年二月一一日に国家の基本法である大日本帝国憲法(明治憲法)が発布され、二三年一一月に帝国議会(貴族院と衆議院)が開かれることにより、わが国は立憲君主国家へ体制をととのえていきます。一方で、二〇年二月に徳とくみ富と蘇そ峰ほうを主筆とする民友社の機関誌『国民之友』が創刊され、また二三年二月に徳富蘇峰が、『国民新聞』を創刊しております。明治初期から殖産興業と富国強兵につとめてきたわが国は、やがて国力の充実を背景】明治一〇年代半ばに、あいついで政党が結成されて活動を展 二 哲学館と哲学館大学(明治二〇年~三五年)
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