東洋大学史ブックレット12
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業生は円了一人でした。卒業論文は「読ど荀じゆん子し」といい、西洋近世・近代思想の観点から中国古代思想である荀子の性悪説を比較思想的に論じたものでした。卒業後の円了は、石黒忠悳が推薦してくれた文部省への就職をことわり、一九年四月に帝国大学大学院の進学を病気療養などを理由に辞退します。一二月に『真理金針』を、二〇年二月に『仏教活論序論』などを著わして仏教の再興を論じました。二〇年一月には哲学書院(出版社)を設立して、哲学関係の著書などを出版し、二月に友人らと『哲学会雑誌』を創刊しました。 く8東洋大学の歴史 ―戦前編―

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