東洋大学史ブックレット11
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秋あ庭ば太た郎ろ(一九〇七~一九八五) 演劇史研究・日本大学教授奨(演劇部門)を受賞。大学卒業後に『東都明治演劇史』を完成しています。戦中は陸東京都出身。昭和五(一九三〇)年、東洋大学大学部支那哲学東洋文学科卒。在学中より江戸・明治の演劇史・風俗史に興味をもち、文筆活動に従事します。その頃に執筆し始めた『日本新劇史』を戦後昭和三〇(一九五五)年に刊行。これが第七回芸術選軍将校としてニューギニアに転戦しました。この時の手記が没後『ニューギニアの戦い』として出版され、ニューギニア戦の過酷な状況が知られました。演劇史の一方で、永井荷風に憧れ『永井荷風伝』を出し読売文学賞を受賞しています。また終戦直後から日本大学の図書館に勤め、館長にまで昇りました。館長退任後は日本大学商学部の教授に転じました。当時の受講生の話では、冬も夏も和服姿で講義、かなり面白い講義であったといいます。他大学からも聴講に来るほどの人気でした。   1き う

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