東洋大学史ブックレット11
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かい境さの野 哲さとし(一八七一~一九三三) 仏教学者・東洋大学学長の作品に『南洋旅行』『光の国・椰子の国より桜の国へ』など、当時の南進政策に影響されたものがあります。久保の得意としたのは、偉人伝であり、ベーブ・ルース、二宮金次郎、高峰譲吉、ケネディ、湯川秀樹など文化人や政治家を記したものが多く見られます。また海を主題とした物語も多く、これは生地宇和島によるものでしょう。太宰との交友関係をもとに『太宰治の青春像』という評論集を昭和五八(一九八三)年に出しましたが、久保の作品群の中では異色です。日本児童文学者協会賞・小学館文学賞を受賞しました。宮城県の出身。専門は仏教史研究。文学博士。号は黄こう洋よう。大正七(一九一八)年以前に東洋大学の講師称号を贈られており、出身者とされています。村上専精などと共に    15

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