東洋大学史ブックレット10
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東洋大学の前身、哲学館を学祖井上円了が創立したのは明治二〇年のことです。麟祥院内の教場は、僅か二七畳半、全体でも二四坪(畳の部屋に換算して四八畳程度)でした。哲学館の創立趣意書には哲学専修の一館を創立し、これを哲学館と称し、世の大学の課程を経験する資力の無い人々、原書に目を通す機会に恵まれない人々に哲学を講じる場としたい旨のことが書かれています。井上円了が提出した私立学校設置願には左のように書かれています。一、設置ノ目的一、名   一、位   本郷竜岡町三十一番地は、現在の文京区湯島四丁目で、麟祥院は今もそこにあります。一方、この願を受けて出された認知通知には、その具体的な規模が次のように記さ本校ハ哲学諸科ヲ教授シ専ラ速成ヲ旨トス哲学館ト称ス本郷竜岡町三十一番地 一 白山移転まで     3置称    

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