東洋大学史ブックレット10
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した翌年、創立一〇〇周年を迎えた昭和六二年度の入学者数(第一部)が約四〇〇〇人、平成二五年が約七〇〇〇人です。この間、東洋大学は、一貫して拡大を続けてきたことになります。立地規制の解除は、規制緩和の一環であり、再度の集中を可能にしたのは大学の財政的な努力の賜物であり、建築学的には超高層建築技術の汎用化に負うところが大きいのですが、あらためて振り返ってみると、立地規制の導入もその解除も、結果を見る限り、単なる需要喚起の手段に過ぎなかったのではないかとの疑問も払拭し難いとの印象です。今、私達が要請されているのは、少子化とそれを背景とする高齢化社会に向き合いつつ、如何にして大学を維持していくかです。建築的には営繕の時代ということになります。これからが本当の正念場になるはずです。建築史から見た東洋大学の変遷48

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