そして、遂に昭和四〇年二月、授業のみならず、定期試験の会場に学生が入りきれないという不手際が発生します。この時は、一応の収拾をみますが、同年九月の定期試験で再度同様の事件が起り、これが東洋大学における混乱の引鉄となりました。以と短期大学部は、さしずめ電車のラッシュアワーのような混乱状態が各教室でおこっている。(中略)そして一般教養科目にいたっては千数百人を一堂に集めて行なう。だから、大講堂や中講堂でさえ全員が座りきれず、うしろに立って受講する学生が、座っている学生とほぼ同じくらいいることさえある。(中略)座席の倍の数が受講しているのである。」と記しています。実に惨憺たる状況でした。マスプロ教育の弊害が、あらゆる場所、あらゆる場面で顕在化しつつありました。写真⑰ 四 高度成長期37
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